和風"神ビジュ"の北川景子が堪能できる!女剣士を演じるため剣術の練習に半年間をかけた「花のあと」

(C)2010「花のあと」製作委員会

奏者番の娘・加世(伊藤歩)に婿入りした孫四郎は、幕府との交渉の使者に選ばれるが、加世とひそかに恋仲である重臣で妻子もある藤井勘解由(市川亀治郎 ※現・市川猿之助)に間違った手順を教えられ、江戸城で藩主の名を貶めることになってしまう。その責任を取って、孫四郎は自害。ショックを受けた以登は、才助に真相を探ってほしいと頼み、不倫がばれそうになった勘解由がわざと孫四郎に失敗させたのではないかと疑う。

(C)2010「花のあと」製作委員会

北川は、大河ドラマ「西郷どん」(天璋院篤姫役)、「どうする家康」(お市の方、茶々役)などにも出演し、日本髪に着物姿のイメージも定着しているが、14年前に公開された本作が時代劇初挑戦だった。しかも、女の剣豪というアニメならともかく実写映画ではあまりない役。剣術や殺陣の猛特訓を半年間ほどしてから撮影に挑んだという。

終盤の決闘シーンでは、その練習の成果をたっぷり観せてくれる。袴をはいた稽古着姿で複数の男たちと大立ち回りを演じた後、歌舞伎俳優の市川を相手に刀を抜いてにらみ合い、お互いの間合いを計りながら切り結ぶシーンは緊迫感に満ちている。北川の動きはシャープで、まさにアニメから抜け出してきたようで"神ビジュ"が堪能できる。

(C)2010「花のあと」製作委員会

現代のラブストーリーとは違って、好きな人ができても相手にも周囲にも打ち明けられず、自分の胸の内にだけに秘めておく...という恋。北川はそんな繊細な感情を、憂いに満ちた表情で演じている。また、親の決めた許嫁でしかなかった才助の優しさと寛大さを知り、次第に心を開いていく様もリアルだ。

初めての時代劇ということで初々しさとぎこちなさはあるが、父親役の國村隼も完成披露試写会で"難しい場面でもとにかく体当たりでまっすぐに立ち向かった"と語っていたとおり、その姿勢は以登の懸命さにも通じる。

本作の中西健二監督と北川は、「大河への道」(2022年)で再び組んだ。そこでも伊能忠敬の元妻を演じたように、今やすっかり時代劇は北川のレパートリーのひとつとなった。そんな彼女の原点のひとつを今、改めて振り返ってみてはいかがだろうか。

文=小田慶子

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放送情報【スカパー!】

花のあと
放送日時:2024年7月20日(土)19:00~7月23日(火)12:15〜、7月31日(水)9:00〜
チャンネル:WOWOWプラス
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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