絶賛放送中の大河ドラマ「光る君へ」が佳境を迎えている。注目を集めているのが、吉高由里子が演じる主人公のまひろ/紫式部が仕える藤原道長の長女・彰子役に起用された見上愛だ。12歳で一条天皇のもとに入内し、ふさわしい妃になろうと努力を重ねる彰子を見上が好演。吉高をはじめ、父・道長役の柄本佑や母・源倫子役の黒木華ら実力派の役者たちに囲まれながら、確かな存在感を放っている。
若き逸材として注目度が高まっている見上。そんな彼女が初の映画単独主演を務めたのが、11月16日(土)にWOWOWシネマにて放送される「不死身ラヴァーズ」(2024年)。大ヒットコミック「進撃の巨人」の作者・諫山創のアシスタントを経て漫画家デビューした高木ユーナの同名コミックを原作とする本作は、"好き"という想いを全肯定する無防備なラブストーリーだ。
男女のほろ苦い恋愛模様を切なくもリアルに描き出した「ちょっと思い出しただけ」(2022年)などで知られる松居大悟が監督を務めた。独自の視点で数々の青春を描き、若者から支持を得てきた松居監督が、原作と出逢った時から強く惹かれ、10年以上に渡って温め続けてきたという渾身の一作だ。
長谷部りのは、幼い頃に出会った甲野じゅんを"運命の相手"と信じ、忘れられずにいた。中学の時に、後輩の陸上選手の彼を見つける。りのは陸上部のマネジャーになって彼を支えながら想いをぶつけ続け、ついに両思いに。
しかしその瞬間、りのの目の前から、じゅんが消えてしまう。そして、まるでこの世の中に存在しなかったように、誰も彼のことを覚えていなかった。高校の軽音楽部の先輩として、車椅子に乗った男性として、バイト先の店主として、甲野じゅんは別人になって何度も彼女の前に現れる...。
見上が演じたのは、ヒロイン・りの。運命の相手が現れては消えてしまっても、何度でも諦めずに恋をして、ストレートに想いを伝え続ける。想いが伝わると彼は消えてしまうのに、それでも彼女は恋をする。危ういほどに無防備で不器用な純粋さが眩しい。
透明感とパワフルさを兼ね備える見上が、どこまでも真っ直ぐに好きを貫くヒロインに重なる。明るく愛らしい笑顔やエネルギーに満ちた真っ直ぐな瞳、誰かを好きでいるという無敵の想いが、彼女のすべてを輝かせていた。
その一方で、届いた瞬間に消えてしまう存在が、時に顔を出す秘めたる不安が、それでも直球で向けられる"好き"が、胸を切なく締めつける。「光る君へ」での彰子とはまったく異なるが、キュートで感情豊かなヒロインを見上が等身大の魅力を全開にして生き生きと演じ切った。
放送情報【スカパー!】
不死身ラヴァーズ
放送日時:2024年11月16日(土)22:00~
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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