――用意周到に現場に入ったおふたり。それでも、いざ現場に入ってみて大変だったことはありますか?
本島「シーンの順番をバラバラに撮っているので、頭の中でごちゃごちゃにならないようにということは意識しています。でも、監督と"蛭川との関係性が今どうだから、ここまでやってもいいんじゃないか"とディスカッションしながらお芝居をしているので、すごく安心して、どっしり構えて現場にいることができています」
上村「僕は蛭川家でのお父さんとのシーンが印象的でした。蛭川の抱える闇があらわになる部分でもあるので、丁寧に演じさせていただきました」
――未成年感や学生感を出すために意識していることはありますか?
本島「僕は、高校の同級生に会ったり、高校の担任の先生に会いに行って、学校探検させてもらいました。その時にどんな学生だったかを聞いたり、卒業アルバムを見たりして、いろいろ思い出しましたね」
上村「僕はもう25歳なんですけど、制服を着て、校舎で撮影していたらふと自分の学生生活を思い出しましたね」
――おふたりの関係性についても教えてください。SNSからも仲の良さが伝わってくるのですが、仲良くなったきっかけはありますか?
本島「もう最初に会ったときから話が合うし、作品に対する熱量が同じで、自然と仲良くなりました。クランクインする前に2人でカラオケに行って、1話から4話の台本の読み合わせを全部やったりもしたんです」
上村「本当に自然と仲良くなったよね。純政くんは、今まだ19歳なんですけど、5歳差とは思えないくらいしっかりしているし、その一方で19歳らしい等身大なところもあって、本当にすごいなって尊敬しています。本当に2人とも熱量が一緒というか、向いてる先が一緒なので"絶対いいドラマにしたいね"って話を韓国料理を食べながらしたこともありました」
本島「おいしかったよね。2人で"命かけて頑張ろう!"みたいな話をして」
上村「そうそう。基本はドラマの話をしつつ、これまでの2人の活動についても話をして楽しかったですね」
本島「それから、お互いの役作りノートも交換しました。謙信くんに"どうやって役作りしている?"って聞かれて、送ったら、謙信くんも同じようなものを書いて送ってくれて」
上村「そうだったね。役づくりノートを作っていると聞いて、僕もなんとなくは書いていたのですが、純政くんがどんなふうに考えているかを教えていただいて、蛭川をどうやって作っていくかの参考になりました」
――作中では、真逆な性格のふたりがお互いに惹かれあっていくところが1つの見どころです。おふたりは、自分にはなくて相手が持っているところ、いいなと思うところはありますか?
本島「シリアスなシーンを撮影する時に、謙信くんがすごく役にのめり込んでいて、カットがかかっても、その役が抜けないのがすごいなと思いました。僕自身、そこまで役にのめり込めたことがなかなかなかったので、うらやましいなって思いましたし、それによって僕の感情を引き出してもらったところもあって。僕もカットがかかっても涙が止まらなかったんですよね。そうやって相手の感情を引き出してくれるお芝居をする姿は見習うべきところだなといつも思っています」
上村「純政くんは、原作で読んだ水無瀬という雰囲気のまんまですごいなと思いました。それにより自然と蛭川として心が動きますし、純政くん自身は"水無瀬と全然逆のタイプだ"って言っているんですけど、僕から見たらまったく感じないくらいです。それぐらい役に向き合ってるんだと思うとすごいなと尊敬しています」
――ありがとうございます。最後に、本作の見どころを教えてください
本島「2人が徐々に歩み寄っていく感じが、すごく丁寧に描かれています。キュンキュンポイントもあります。それとは別に、大人になるまでの苦しさがストーリーの中で描かれているので、2人の成長日記でもあるかなと思っています。未成年だからこそのもどかしさ、未成年だからこそできるわくわく感、青春感どちらも楽しんでいただけると思います。ぜひお楽しみに!」
上村「タイトルの通り未成年の葛藤やもどかしい描写がありますが、その中で関わる事のない2人が徐々に交わっていくところは、みなさんにキュンキュンしていただけるのではないかと思っています。また、恋愛だけではなくていろんな方面でも楽しめる物語となっているので、是非観てもらえたら嬉しいです」
取材・文・撮影=於ありさ
放送情報
ドラマ「未成年~未熟な俺たちは不器用に進行中~」
毎週月曜日 深夜放送
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