藤木が演じる南雲は、大学で心理学を教えている。凶行犯捜査課の分室長となった瀬川と共に、心理学を活かして事件解決に挑むことになる。初登場は大学での講義のシーンで、イケメンなのはもちろん、自信に満ちた態度、落ち着いた声はまさに教授といった雰囲気だ。
その後も南雲はいつもマイペースで、表情も常に落ち着いた雰囲気なのだが、それが南雲という人物のポイントだ。例えば第1話で連続通り魔事件の3人目の犠牲者の身元が判明した時には、何かを深く考えた後に、真剣な眼差しで「僕も行きたい、遺体の確認」と言う。また、犠牲者の両親に会いに行った時は、名刺を忘れたと言って積極的に握手を求めたり、普段と違う様子を見せることがある。
実はそれこそが、南雲が何かに気づいた瞬間であり、事件が解決に向けて前進する時だ。そんな仕草を見せられるたびに、南雲が何に気づいたのか、捜査がどう進展するのかが気になって、つい先が見たくなってしまうのだ。
■松下奈緒の精悍な風貌はまさに熱血刑事!
松下が演じる瀬川は、熱くなりすぎて単独行動に出ることもある熱血刑事。第1話の冒頭では容疑者を1人で追い、銃撃され負傷してしまう。そして退院した直後に「凶行犯捜査課(分室)」へ異動となり、南雲とチームを組むことになる。
常に落ち着いている南雲とは対照的に、瀬川は表情豊かだ。退院して署に戻ってきた時の清々しい笑顔からは、刑事という仕事が好きなのが伝わってくるし、自分が銃撃された事件を南雲が教材にして講義している時は、驚きや不満、訝しさが入れ替わる絶妙の表情を見せる。
また、事件の犠牲者の母から門前払いされて雨の中で必死に呼びかけたり、第2話で容疑者を取り調べている最中に「嘘つくな!」と叫んだり。そういったシーンからは、刑事としての責任感や、真相究明への執念が見て取れる。松下の整った顔立ちと力のある瞳が、こういったシーンに実に合っていて、まさに熱い血を感じるキャラクターとなっているのだ。
回が進むごとに2人の信頼関係は強くなっていき、いわゆる"バディ感"も高まっていく。また、南雲のかつての友人や、かつての妻子が関わった事件の発生、瀬川の父が犠牲となった事件の真相究明など、物語も深まっていく。偏屈な心理学者・南雲と、熱血刑事・瀬川は、それらにどう立ち向かうのか。藤木と松下の秀逸な演技を味わいながら、本作の深みのある物語をじっくりと楽しんでほしい。
文=堀慎二郎
放送情報【スカパー!】
CONTROL~犯罪心理捜査~
放送日時:2024年12月12日(木)12:10~
チャンネル:フジテレビTWO
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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