福原遥水上恒司のタイムリミット付きのピュアな恋に号泣必至...大ヒット作「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」

戦争末期の日本にタイムスリップする現代の高校生を演じた福原遥
戦争末期の日本にタイムスリップする現代の高校生を演じた福原遥

(C)2023「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」製作委員会

福原は"朝ドラ"ことNHK連続テレビ小説「舞い上がれ!」(2022年)でヒロインを務めた後、この映画に出演。実際は20代半ばなので、インタビューでは「今時の高校生ってどんな感じなんだろうといろんな人に話を聞いたりしながら役を作り上げていきました」と語っている。

映画「あの花」W主演の福原遥と水上恒司がお互いの印象を語る「安心感に支えられました」(2023.12.08)

百合は戦時中の時代に行ってから、周囲の様子をうかがいつつ自分の身を守っていたが、福原が語ったように「意見を素直に口にできる芯の強さ」がある女性。彰たち特攻隊員と心を通わせるうちに、彼らにとっては禁句である「命を捨てて特攻する意味があるのか」という言葉も、投げかけてしまう。しかし、それは歴史を知っている現代人ゆえの上から目線ではなく、彼らになんとか生き永らえてほしいという願いからだった。福原は、そんな百合の悲しみと憤りが入り交じった気持ちを、ひたむきに演じている。

(C)2023「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」製作委員会

一方、水上は、まだ若いのに命を捧げることを選び、しかし軍人として偉ぶることもなく、全てを悟ったような彰を、研ぎ澄ました表情で表現。しかし、百合と丘の花畑に行ったり、2人きりで話したりする時は人間らしい感情の揺らぎも見せる。インタビューによると、水上は、もともと戦争について自分で本を読んだり調べたりしており、映画の製作現場でも戦時中の描写について意見を言ったという。そんな思い入れがあるからか、彼がこれまで演じてきたどの役ともちがう、迫真の演技を見せている。完全に「違う時代の人」に見えるのが、すごい。

原作者の汐見夏衛は教師で、原作小説を書く際、今の10代、20代に戦争のことをもっと知ってほしいという思いを込めたという。それだけに、映画の空襲シーンもリアルで恐ろしい。戦闘機が多数飛んできて一般市民の住む町をじゅうたん爆撃。逃げ惑う人を狙い撃つように殺害する。そんな戦争の残酷さと、攻撃される側にとっては生活の場を破壊されるという恐怖をリアルに描いている。そして、そんな空爆や空襲は、けっして過去のものではなく、今も世界のどこかで起こっている現実なのだ。

文=小田慶子

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放送情報【スカパー!】

あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
放送日時:2025年1月18日(土)20:00~
チャンネル:WOWOWシネマ

放送日時:2025年1月19日(日)23:00~ほか
チャンネル:WOWOWプライム

※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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