NHK連続テレビ小説「おむすび」で"平成生まれのギャル"をハツラツと演じ、3年連続で司会を務めた第75回NHK紅白歌合戦でも大きな注目を集めた橋本環奈。国民的な人気と知名度を誇り、コメディからラブロマンス、心揺さぶるシリアスな作品まで幅広い演技を見せる彼女が、"仕事のできる大人の女性"を演じて新たな魅力を打ち出したのが、2023年に公開された映画「禁じられた遊び」だ。
Jホラーの金字塔「リング」シリーズを筆頭に、最近も「スマホを落としただけなのに」シリーズの最終章が話題となった中田秀夫監督がメガホンを取る本作は、清水カルマの同名デビュー小説の映画化。橋本環奈と重岡大毅のW主演に加え、大河ドラマ「光る君へ」の清少納言役も記憶に新しいファーストサマーウイカの"怪演"が話題となった体感型のホラーエンタテインメントだ。
橋本が演じるのはサバサバした性格の映像ディレクター・倉沢比呂子。動きやすいパンツルックに身を包み、カメラを手に果敢に突撃取材に挑む。重岡は、そんな比呂子が想いを寄せていたかつての同僚・井原直人役。妻・美雪(ファーストサマーウイカ)と息子・春翔と幸せな生活を送っていたが、ある時、直人のもとに2人が事故に遭ったという知らせが届く。春翔は奇跡的に一命をとりとめるが、美雪は帰らぬ人に...。美雪の葬式で直人と再会した比呂子は、その日から奇怪な現象に襲われ始める。
ホラー映画は往々にして登場キャラクターたちの怯える姿が恐怖を助長させるが、本作での比呂子の豊かな表情演技も見事。大きな目をひんむき、大口を開け、血しぶきを浴びながら体当たりで挑む橋本の"ホラーへの覚悟"が窺える。
そして、直人が教えた「(切れたトカゲの)尻尾を埋めて呪文を唱えたらカラダが生えてくる」という冗談を信じた春翔の純粋無垢ゆえの行いが、恐ろしい怪異を呼び覚まし、"最凶モンスター"として死から蘇る美雪のビジュアルが強烈だ。これはファーストサマーウイカが毎回4時間超えの特殊メイクで挑んだもので、目を覆いたくなるほどのインパクトで見る者を震撼させる。
比呂子と直人に向かって、怨霊と化した美雪が狂気のごとく襲い掛かり、死闘を繰り広げるシーンでは、2人の絶叫が響き渡り、表情が歪む。いつも明るく元気なイメージの橋本と重岡だけに、恐怖に慄く2人のギャップ溢れる姿が、この異様な世界観に抜群の説得力をもたらしている。
放送情報【スカパー!】
禁じられた遊び(2023)
放送日時:2025年1月18日(土)22:15~
チャンネル:WOWOWシネマ
放送日時:2025年1月23日(木)0:00~
チャンネル:WOWOWプライム
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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