簡秀吉佐藤瑠雅星乃夢奈ら「仮面ライダーギーツ」ファミリーが魅せる成熟したチームワーク

第1部では、「舞台版デザイアグランプリ」と称し、テレビシリーズの世界が現実に起こっているという設定で、物語のその後を描写。大阪、福岡、名古屋、東京の4都市においてジャマトが繁殖したことで新しく開催された「デザイアグランプリ」に、仮面ライダータイクーン(佐藤)、仮面ライダーナーゴ(星乃)、仮面ライダーバッファ(杢代和人)がエントリーする。ジャマトを倒しながらも、そこに仮面ライダーギーツ(簡)がいないことにどこか寂しさを感じる3人。一方、神となった仮面ライダーギーツは、開催中の「デザイアグランプリ」を神として見守っていたが、オーディエンスのリクエストに応えるかたちで急きょ"ご当地ギーツ"として参戦することに。予想外の再会に心躍る3人だったが、仮面ライダーギーツの復活は、人類が全てジャマトになった世界を作ろうとしている者の作戦の一部だったという内容。

設定を存分に生かしつつ、観客もキャストの一員とした"劇場参加型"のストーリーで、力技で世界観に没入させてくれるところが、ファンの痒い所に手が届く構成で憎い。中でも、3人が客席から登場する演出は、決して珍しいものではないのだが、観客は必ず胸を躍らせてしまううれしいサプライズとなっている。また、舞台演出も見事。迫力満点の映像と照明、音響を存分に使って臨場感を高めつつ、目の前どころか真横で展開されるバトルは必見。放送で見ても、つい現場の観客がうらやましくなってしまうほど。

そんな中で、この作品のクオリティーを高めている大きな要因がキャスト陣の息の合ったチームワークだ。テレビシリーズでは、カメラワークやカット割りというテクニカルな技でスピード感やリズム感をコントロールできるのだが、ライブという生もののステージでテレビシリーズに勝るとも劣らないスピード感とリズム感を生み出しているのは、他ならぬキャスト陣のチームワークによるものだからだ。観れば、一朝一夕ではなく1年間苦楽を共にして伝統のある「仮面ライダー」という作品を作り上げてきた"ファミリー"だからこそ成せるものであることが伝わってくる。

それは、第2部でも同様で、役という"変身"を解き、解放された状態で裏話を語り合う姿や、小気味の良いやり取り、観客を笑わせるコンビネーションなど、ヒーローショーとはまた違ったかたちで成熟したチームワークを見せてくれる。

1年間の集大成となるファイナルステージだからこそ見られる、簡をはじめとする佐藤、星乃ら"仮面ライダーギーツ"ファミリーの成熟したチームワークを堪能してみてはいかがだろうか。

文=原田健

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放送情報【スカパー!】

仮面ライダーギーツ ファイナルステージ
放送日時:2月9日(日)11:00~ ほか
放送チャンネル:東映チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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