2025年夏に公開予定の、不気味な人形の謎に迫るミステリー映画「ドールハウス」で主演を務める長澤まさみ。同作は「ウォーターボーイズ」や「スウィングガールズ」などのヒット作で知られる矢口史靖が原案・脚本・監督を担当している。

長澤といえば、今から11年前の2014年に矢口監督がメガホンをとった「WOOD JOB!(ウッジョブ)～神去なあなあ日常～」にも出演していた。

本作は染谷将太主演の青春林業エンターテインメントで、原作は三浦しをんのベストセラー小説「神去なあなあ日常」。長澤はヒロインで、不純な動機で「林業研修プログラム」に参加した都会っ子の主人公・平野勇気(染谷)に憧れられる女性・石井直紀を演じた。

三重県を中心に行われたロケでは携帯の電波も入らず、近くにコンビニもない環境だったという。染谷、伊藤英明、マキタスポーツ、光石研らキャストたちは、チェンソーの使い方など、現地で実際に林業訓練を受けた。長澤は初めてバイクに乗る役にもチャレンジし、CGはほとんど使わずに撮影したというから、徹底している。「世界の中心で、愛をさけぶ」をきっかけに女優としてブレイクし、これまでにさまざまな役柄を演じてきた長澤だが、本作で演じた化粧っ気がなく、素朴で気が強いヒロインは新たな彼女の魅力を引き出すことになった。

矢口監督作品らしく、笑える要素も盛りだくさんの本作。田舎のたくましい人々を描きながら、どこか爽快で、そして日本の林業についても学べる物語には"青春林業エンターテインメント"という触れ込みがピッタリだ。隙あらば山から逃げ出そうとする都会っ子・勇気を演じた染谷のコミカルな演技と、山育ちの直紀を好演した長澤のサバサバとした小気味いい演技の対比も面白い。

■長澤が演じるのはチャラチャラした都会っ子の主人公に喝を食らわすワイルドな女性