阿部寛が演じる真っ直ぐで個性の強い役が魅力的!「新春ドラマ特別編 下町ロケット」
俳優

(C)池井戸潤 (C)TBS
「下町ロケット」の大きな魅力は、阿部が演じる"佃航平"の人柄だと言える。第1シリーズから"ロケット品質・佃プライド"をモットーに掲げ、社員や技術者1人1人を大切にして、それぞれの意見も尊重してきた。"真っ直ぐな性格"といえば聞こえは良いが、言い換えれば、こだわりが強く、諦めの悪い頑固な性格でもある。佃製作所の2代目社長なので"経営者"ではあるが、元来の"技術者"気質は持ち続けており、その部分があるからこそ、社内の技術者からの信頼も得ていると言える。
「新春ドラマ特別編」でも、「ランドクロウ」とライバル社の「ダーウィン」における対立があり、不利な状況が続いたりするが、諦めずに自社製品を信じて出来ることからコツコツと行っていったりする。台風が接近する中での農家の人たちの行動からヒントを得たりと、柔軟な考えを持っていることも随所に感じられる。この作品でも佃社長の挑戦、物事に対する決断力などに注目してもらいたい。

(C)池井戸潤 (C)TBS
佃も含めて、阿部が演じるキャラクターは、真っ直ぐな性格だったり、不器用だったり、無骨な感じだったり、個性の強い人物が多い。「TRICK(トリック)」の自称天才物理学者・上田次郎や「結婚できない男」の桑野信介は世間から浮いてしまうくらいの変わり者。「ドラゴン桜」の桜木建二も、元暴走族リーダーで法律事務所の所長を務める高校教師という異色の経歴の持ち主。東野圭吾原作の「新参者」で演じた刑事・加賀恭一郎は優秀だが、こちらも一筋縄ではいかない人物。「VIVANT」の警視庁公安部外事第4課課長で警視の野崎守も何を考えているのかわからない曲者で、阿部だからこそ演じきれた役だと感じた。
現在放送中の「キャスター」では、報道番組「ニュースゲート」のメインキャスター・進藤壮一を演じているが、型通りのキャスターではない。事前の打ち合わせとは違うことを本番で発言したり、スタジオを飛び出して直撃取材を行ったり、同僚をヒヤヒヤさせっぱなし。しかし、闇に葬られた真実を追求し、暴こうとしている"正義感"に満ちた人物だということも回が進むごとに見えてきている。SNSでも「ただの報道ドラマじゃない熱さが滲み出ている」、「破天荒っぷりが楽しい」と、視聴者も"この先も何かやってくれるんじゃないか"と期待しているようだ。
「新春ドラマ特別編 下町ロケット」の放送を機に、阿部寛が演じる"個性"に溢れたキャラクターたちをぜひチェックしてもらいたい。
文=田中隆信
放送情報【スカパー!】
新春ドラマ特別編 下町ロケット
放送日時:2025年6月28日(土)23:40~
チャンネル:WOWOWプラス 映画・ドラマ・スポーツ・音楽
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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