阿部寛が圧倒的な存在感で演じたハマリ役!シニカルさの中にも熱を感じる演技が魅力の「ドラゴン桜(2021)」

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6月に最終回を迎えたTBS日曜劇場「キャスター」で、主人公の進藤壮一を好演した阿部寛。報道番組「ニュースゲート」のメインキャスター・進藤は、「世の中を動かすのは真実」という強い信念を持っており、真実を伝えるため、ルールにとらわれない破天荒なスタイルの取材で報道のネタを取ってくる型破りなキャスターだ。進藤の手段を選ばぬ行動は、時に周囲の人間をも巻き込む。事前の打ち合わせとは違う言動を本番でとって同僚をヒヤヒヤさせたかと思えば、今度は「ニュースゲート」のスタッフたちを駒のように使い、時には欺くような方法もとる。しかし、ストーリーが進むにつれて、そんな進藤が"真実"にこだわる理由や、彼の中の正義も垣間見えてくる展開が痛快だった。まさに阿部が得意とするところの、一見横暴でクセは強いが、信念を持って実直に生きる役どころだ。

"クセは強いが、信念があり、実直"。そう聞いて思い浮かぶのが、「ドラゴン桜」シリーズで阿部が演じた桜木健二だ。

阿部寛が、東大受験に挑む生徒たちを指導する型破りな弁護士を演じる
阿部寛が、東大受験に挑む生徒たちを指導する型破りな弁護士を演じる

(C)三田紀房/コルク

原作は三田紀房の同名漫画で、2005年に山下智久、長澤まさみ、新垣結衣らを生徒役に迎えてドラマ化されると一躍人気に。2021年には、続編の「ドラゴン桜2」もドラマ化された。

かつて偏差値36の龍山高校から東京大学合格者を出し、奇跡の学校再建を成し遂げた弁護士・桜木健二(阿部)。その後は法律事務所を設立し、学校再建のエキスパートとして順風満帆な弁護士人生を歩んでいた。しかし、2年前に当時の教え子との間で起こった事件をきっかけに、すさんだ生活を送っていた。

そんな桜木のもとに、学校再建の依頼が舞い込んでくる。今度の依頼主は、経営破綻寸前の龍海学園で教頭を務める高原浩之(及川光博)。かつての教え子・水野直美(長澤まさみ)に説得され、偏差値32の龍海学園を訪れた桜木。そこで出会ったのは、姉と2人で両親が残したラーメン店を営みながらも将来に不安を抱える瀬戸輝(髙橋海人※「高」は正しくは「はしご高」)、何をやっても長続きしない今時な女子高生・早瀬菜緒(南沙良)、バドミントンのトップ選手だったが怪我を負ってしまった岩崎楓(平手友梨奈)など、それぞれに悩みや問題を抱えた生徒たち。自由な校風を理想に掲げる理事長・龍野久美子(江口のりこ)を始め、進学校化に反対派の教師陣との対立などがありながらも、桜木と水野が率いる「東大専科」に入った生徒たちは、東大を目指して奮闘する...。

■シニカルで偏屈...だが、その奥に光る桜木なりの熱意や優しさ

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放送情報【スカパー!】

ドラゴン桜(2021)
放送日時:2025年7月12日(土)11:00~
チャンネル:TBSチャンネル1 最新ドラマ・音楽・映画
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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こちら

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