佐野勇斗が八面六臂の活躍を繰り広げている。所属する5人組ダンスボーカルグループ・M!LKは昨年に結成10周年を迎え、楽曲「イイじゃん」のクセになるフレーズとダンスが大流行。全国6都市12公演に及ぶコンサートツアー「M!LK CONCERT TOUR 2025 "M!X"」も盛況を博すなど、ノリに乗っている。一方で俳優としても、連続テレビ小説「おむすび」ではヒロインの相手役、ドラマ「ひとりでしにたい」ではこじらせ男子を好演。ますます存在感を高めている。

そんな佐野が、幅広い世代から支持を集めるきっかけとなった「おむすび」の放送中に公開された映画が「六人の嘘つきな大学生」だ。7月26日(土)にＷＯＷＯＷシネマで放送される本作は、浅倉秋成による同名ベストセラー小説を映画化したミステリー。

誰もが憧れるエンターテインメント企業"スピラリンクス"の新卒採用試験で最終選考まで残った大学生6人、嶌、波多野、九賀、矢代、森久保、袴田。最終選考まで勝ち残った6人の就活生に課せられたのは、6人でチームを作り上げ、1ヶ月後のグループディスカッションに臨むことだった。

全員での内定獲得を夢見て万全の準備で選考を迎えた彼らだったが、最終選考当日、急な課題の変更が通達される。議論のテーマは、「勝ち残る一人を決めること」。さらに会場では6人の裏の顔を暴いた告発文6通が見つかり、大学生たちは窮地に立たされていく...。

注目の若手が集結し、キラキラとした青春劇とハラハラとするミステリーが融合した映画で、繊細かつ生き生きとした演技を披露している。人並外れた洞察力を持つ嶌衣織役を演じた浜辺美波は、優秀な人たちに囲まれた不安感と、衣織のきらりとした芯の強さを鮮やかに体現。クライマックスまで、しっかりと物語を牽引する。

6人の精神的支柱となる波多野祥吾役の赤楚衛二は、持ち前の穏やかな雰囲気が役柄とぴたりとハマり、語学力と人脈に自信を持つ矢代つばさ役の山下美月は、力強いオーラを放ちながら、過去に何があったのだろうかと想像させるようなミステリアスな魅力をふりまいている。

そして公認会計士の資格を持つ森久保公彦役の倉悠貴は、口数が少なく、コミュニケーション下手な男を興味深いキャラクターとして作り上げ、袴田亮役の西垣匠は、身体中からハツラツとした躍動感をにじませつつ、ムードメーカー的存在を演じ切っている。