小林聡美の自然体の演技が心地良い、スローライフな世界観に魅了される映画「めがね」
俳優
■タエコがいつのまにか、たそがれる過程に癒される
(C)めがね商会
犬のコージと暮らし、釣った魚や肉で美味しい料理を作るユージ、かき氷に使う小豆を煮ながらタエコに「大切なのは焦らないこと」と意味深な言葉を投げかける菩薩のようなサクラ、学校の先生なのに遅刻ばかりしていて、タエコのことをいろいろと詮索してくるハルナ(市川)、そしてタエコの後を追って宿に辿り着く謎の男、ヨモギ(加瀬亮)。食卓を囲む人数が少しずつ増えていき、気づくとコージ以外は全員、めがねをかけている。ゆったりと流れる時間の中、無愛想だったタエコが少しずつ変化する過程に見る側も頬がゆるむ。
そして、小林のそこはかとないコミカルさは真面目なあまり、オーバーになってしまう体操のシーンで頂点に達する。心がすり減り、トゲトゲした時に絶大な効果を発揮する本作を小林の絶妙な演技とともにゆったりと味わってほしい。
文=山本弘子






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