佐藤健の意外性のある演技とアクションから目が離せない!親子役の阿部サダヲ芦田愛菜の対比も面白い映画「はたらく細胞」

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「はたらく細胞」
「はたらく細胞」

(C)清水茜/講談社 (C)原田重光・初嘉屋一生・清水茜/講談社 (C)2024 映画「はたらく細胞」製作委員会

その言葉通り、佐藤は冒頭から壁走りを繰り出し、特大ジャンプ、高速回転などワイヤーも駆使したアクロバティックな動きを炸裂させ、見る者を釘付けにする。一方で、ドジっ子の赤血球の成長を見守る瞳は温かく、頭をポンポンとする一幕も。クールな表情から隠しきれないやさしさやユーモアが滲み出すなど、佐藤自身の魅力とも重なるような白血球となったが、製作発表会で「白血球役は、僕にとって集大成のような役」と語っていたのも印象的だ。

また、本作には細胞たちの宿主となる人間側の視点も盛り込まれている。不摂生にもほどがある父・漆崎茂を演じるのは阿部サダヲ。女子高生の娘・漆崎日胡を芦田愛菜が演じた。親子役の阿部と芦田は、ドラマ「マルモのおきて」のスペシャル版「マルモのおきて スペシャル2014」以来、実に10年ぶりに父と娘としての再共演が叶った。登場時の日胡の体内はヨーロッパの街並みのような美しさである一方、アルコールやタバコを流し込んでいる茂の体内はまるでブラック企業さながらの劣悪環境になっているなど、その違いを比較してみるのも面白い。

武内監督の手腕が冴え渡る細胞たちの奔走劇も楽しく、茂と日胡の親子の織りなすドラマも涙腺を刺激されるような物語となっている。さらに、それらに目を奪われているうちに体について学ぶこともできる。一粒で何度もおいしい映画だ。

文=成田おり枝

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放送情報【スカパー!】

はたらく細胞
放送日時:2025年8月16日(土)20:00~
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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