天海祐希×松下洸平、探偵業を営む名バディが活躍する痛快ドラマ!白石聖の可憐な存在感も光る「合理的にあり得ない 探偵・上水流涼子の解明」
俳優

(C)柚月裕子/講談社/カンテレ
本作での天海は、自身の持ち味である知的な雰囲気と華やかさを存分に発揮し、涼子を好演している。パワフルな行動力で依頼を解決していく涼子は、まさに天海のハマり役で、鋭いまなざしや力強い語り口調で"敵"を圧倒する姿が爽快だ。一方で、伸彦から「凶暴でがさつ」と言われるようなズボラでポンコツな一面があったり、そうかと思えば時には依頼者や関係者に親身に寄り添ったりと、人間味溢れるところも魅力。サバサバとした強い女性を演じながらも、その中に温かな人柄がにじみ出るのは、天海の大きな魅力の1つと言えるだろう。
そして、涼子を支える伸彦の存在も物語の肝。松下が演じる伸彦は理知的でクールな雰囲気を放つキャラクターで、天才的な頭脳を駆使して涼子の手助けをする。そんな伸彦の冷静さと有能さを松下は静かな演技で表現しており、天海のパワフルな演技と並ぶと、絶妙なバランスを織りなしている。また、涼子の言動に鋭いツッコミを入れたり、恋愛経験が乏しいゆえに情けない姿を見せたりと、クスっと笑える場面もあり、涼子と伸彦の軽妙な掛け合いが作品にコミカルな楽しさをもたらしている。一方で、そんな伸彦にも"ある秘密"があり、ふとした場面で暗い表情を見せることも。名バディである涼子にも明かせない秘密を持つ伸彦の"陰り"を表す松下の繊細な演技が見事だ。そして、クールな役柄を演じながらもそこに柔らかな存在感を与えるのは、松下という俳優の大きな魅力。この柔らかな存在感が伸彦にも宿っていることで、伸彦が"主人公の涼子を支える役"だけにとどまらない魅力的なキャラクターとなっている。
■白石聖がフレッシュに演じた女子大生・諫間久実の存在は作品の華!
そして、ある依頼がきっかけで涼子と伸彦と知り合うことになる女子大生・諫間久実を演じているのが白石聖だ。白石はフレッシュな存在感で久実の無邪気さとピュアな好奇心を体現しており、天海と松下の安定感ある演技と合わさって、作品の良いアクセントとなっている。そして、涼子の因縁の相手でもある諫間グループの社長・慶介の娘ということも関係し、後に物語の大きな鍵を握る存在となっていく。その時に見せる白石の真っすぐなまなざしやドキリとさせられるような真剣な声色からは、久実という少女の作中での成長を感じさせられ、白石の確かな演技力を観ることができる。
さまざまな案件を解決していく中で、徐々にそれぞれの画策が複雑に絡み合い、物語の後半では、伸彦の過去と涼子の傷害事件の謎が徐々に解き明かされていく。元弁護士の経歴を持つ異色の探偵と変わり者の天才バディが、"あり得ない"敵を、"あり得ない"手段で葬っていく痛快エンターテインメントの結末を、ぜひその目で確かめてほしい。
文=HOMINIS編集部
放送情報【スカパー!】
合理的にあり得ない 探偵・上水流涼子の解明
放送日時:2025年10月4日(土)13:00~
チャンネル:映画・チャンネルNECO
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