今年5月に公開され、好評を博した映画「岸辺露伴は動かない 懺悔室」。人気コミック「ジョジョの奇妙な冒険」から生まれたこの作品で主演を務めたのは高橋一生。近年の代表作となった同シリーズをはじめ、台湾ドラマ「零日攻撃 ZERO DAY ATTACK」(2025年)やNODA・MAP 第26回公演「兎、波を走る」(2023年)など、多彩な活躍を見せてきた。

子役デビューから着実にキャリアを積んできた高橋の新たな主演作が、10月19日(日)からＷＯＷＯＷシネマにて放送スタートする「連続ドラマＷ 1972 渚の螢火」だ。本作は1972年の本土復帰を間近に控えた沖縄を舞台にしたクライムサスペンス。「愛を乞うひと」(1998年)で第22回日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞した平山秀幸が監督を務める。

平山監督と高橋は「よい子と遊ぼう」(1994年)、「連続ドラマＷ ヒトリシズカ」(2012年)に続く三度目のタッグとなる。直木賞候補作「インビジブル」で第23回大藪春彦賞と第74回日本推理作家協会賞を受賞して注目を集めた坂上泉の同名小説を原作に、高橋を主演に迎えてリアルな社会派ドラマを作り上げた。

時は1972年。本土復帰目前の沖縄で100万ドルの米ドル札を積んだ現金輸送車が何者かに襲われ、行方を絶った。当時沖縄では復帰に際し円ドル交換が重要事業と位置付けられ、この事件が日米両政府に知られれば重大な外交問題に発展しかねない。

琉球警察は秘密裏に解決すべく特別対策室を編成。沖縄に戻ってきた真栄田が班長に任命され、同級生でありながら真栄田をライバル視する与那覇や定年を控えたベテランの玉城ら5人のメンバーが集められる。本土復帰までの18日間をタイムリミットに犯人を見つけ出し、強奪された100万ドルを回収しなければならない。事件解決に奔走するが、沖縄財界や暗躍する地元ギャング、沖縄を統治する米軍関係者まで巻き込んで、事態は二転三転していく。