板垣李光人、「ばけばけ」で堤真一北川景子との親子共演を振り返る「不仲な父との絶妙な関係を作るため、堤さんとは現場であえて話し過ぎないようにしていた」

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連続テレビ小説「ばけばけ」
連続テレビ小説「ばけばけ」

――そもそも三之丞を演じるにあたり、父・傳役の堤真一さん、母・タエ役の北川景子さんが両親役と聞いたときはどう思いましたか? またこの2人から生まれた子供ということで意識されたことはありますか?

「親子役が決まったときは、とてもうれしかったです。北川さんとの共演は3回目で、大河ドラマ『どうする家康』ではほとんど一緒のシーンがなかったですが、映画『約束のネバーランド』(2020年)では北川さんが『ママ』役でした。堤さんも昨年、映画でご一緒する機会があり、もちろん出演されている作品もたくさん拝見していました。お2人の子というのを強く意識したことはないけれど、第2週で三之丞が初登場したとき、『北川さんと板垣さんは、顔のパーツの配置や比率が同じ』という感想を頂いて、親子に見えて良かったなと思いましたね』

――堤さん、北川さんとの現場での印象的なエピソードを教えてください

「家での立場が弱かった三之丞は、父親と一緒にいてもなかなか目が合わない。だから堤さんとはあえて仲良く話しすぎないようにしていました。それが、親子の絶妙な関係やすれ違いといった空気感を生んだのかなと思っています。一方、北川さんとは今も一緒に撮影していて、仲良く、楽しく過ごしていますね。雨清水家に残った母子ということで、2人のシーンも多いので、最近見た作品の話をしたり...。北川さんは、僕が(松野司之介役の)岡部たかしさんと一緒に出たドラマ『しあわせな結婚』(2025年)を見てくれたということで、それもうれしかったです」

――今後、三之丞は成長していく様が見られますか? 当主としての自覚が芽生えるなど、変化していくのでしょうか?

「三之丞は母のタエと一緒に歩んでいくわけですが、やっぱり家柄が家柄ですし、2人とも恵まれた環境で育ってきたからこその未熟な部分があって、それを母子が彼らなりに消化できるか、ですよね。それで果たして雨清水家は強く復活するのか、没落を受容する方に行くのか、または全て手放すのか。その揺れる波みたいなものを表現したいと思っています。そこは現場で北川さんとも話し合いしながら作っています」

――今後の展開で、三之丞として見せていきたいところ、注目してほしいところは?

「きっと、三之丞は今後もずっと『かわいそう』と思われるのではないでしょうか(笑)。でも、何もできないなりに、厳しい毎日である今日を、明日を、その先をどういう風に生きていこうかと考え、とにかく必死に強くあろうとしています。そんな三之丞の強くあろうとする様(さま)、けなげさみたいなものを見せられたらいいですね。このドラマの中心には松野家のユーモラスな空気がありますが、雨清水家はそれとはちょっとトーンが違う。その明暗が今後いっそうはっきりしてくると思うので、そこを見ていただきたいと思います」

取材・文=小田慶子

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放送情報

連続テレビ小説「ばけばけ」
毎週(月)〜(土)8:00〜 ※(土)は一週間の振り返り
チャンネル: NHK総合ほか
出演=高石あかり、トミー・バストウ/吉沢亮ほか

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