9月末に大団円を迎えた連続テレビ小説「あんぱん」。ヒロイン・のぶを演じきった今田美桜をはじめ若手演技派が揃い、人気を得たキャラクターも多い。"あんぱんロス"を吹き飛ばすかのように、スピンオフドラマと出演者による座談会まで4夜連続で放送され、半年に渡り応援してきた多くのファンを喜ばせた。
視聴者から高い支持を集めた「あんぱん」で、"逆転しない正義"を探し続けた柳井嵩役の北村匠海、そしてヒロインの妹・蘭子役で"劇場"とも評されるほどの名演を見せた河合優実。この2人がまったく異なる役柄で共演したのが、11月16日(日)にWOWOWシネマで放送される映画「悪い夏」(2025年)だ。
第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞した染井為人の同名デビュー小説を映画化した本作は、破滅への転落と今そこにある恐怖を描くサスペンス・エンターテインメント。「ある男」(2022年)で第46回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した向井康介が脚本を務め、ミニシアター系として異例の⼤ヒットを記録した「アルプススタンドのはしの⽅」(2020年)などの鬼才・城定秀夫がメガホンを取った。
(C)2025 映画「悪い夏」製作委員会
市役所の生活福祉課に勤める佐々木は、ある日、「職場の先輩・高野が生活保護受給者の女性に肉体関係を強要しているらしい」という噂を聞かされる。同僚から相談を受けて真相究明の手伝いを頼まれた佐々木は、件の女性・愛美の家を訪ねる。彼女は高野との関係を否定するが、実はヤクザの金本らと共に、ある犯罪計画の片棒を担ごうとしていた。さらに、万引き依存症のようになっていた生活困窮者・古川らも巻き込み、悪夢のような夏が始まる。
北村が演じたのは、主人公・佐々木守。暑い中でも懸命に外回りをこなし、対応が甘いと叱られながら、市役所の生活福祉課で真面目に働いている。正義感に燃える同僚・宮田の頼みを面倒くさいと思いながらも、その性格ゆえに断ることができない気弱な青年だ。
地獄の始まりとも知らずに愛美と出会い、彼女に関わっていくうちに次第に惹かれていくが、犯罪に巻き込まれてしまう。愛美との出会いによって慈愛や義憤を宿し、怒りや絶望へ変わっていく心を、その瞳が生々しく映し出す。死んだような眼差し、やさぐれた表情はまるで別人のようで、ぞっとする。闇へと堕ちていく真面目だった公務員を、北村がリアルに体現した。
放送情報【スカパー!】
悪い夏
放送日時:2025年11月16日(日)21:00~
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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