「今が変わらないと、未来は変わらない」 ――比嘉愛未の現在地
俳優
渡辺ペコ原作の『にこたま』が、橋本愛と瀬戸康史のW主演で実写ドラマ化。12月26日(金)20時より、FODとPrime Videoにて第1話・第2話が配信される。
本作は、出会って12年、なんとなく幸せな日々を過ごす温子(橋本愛)と晃平(瀬戸康史)に晃平の同僚、高野ゆう子(比嘉愛未)も絡んだ3人の葛藤を日常の風景や季節の移ろいの中で、ポップでありながら深く繊細に描く作品。
今回は、物語のキーマンを演じる比嘉にインタビュー。作品の話に加えて、彼女の人生における思い入れのある食事についても語ってもらった。
――原作・脚本を読んだときの感想から教えてください
「オファーをいただいた後に、読ませていただいたのですが、本当にこの世界観がとっても好きで、一気にファンになりました。その中でも、私が演じる高野さんにはとても共感してしまいましたね。演じることが、とても楽しみだなと思いました。きっと、人の選択を見守りつつも、視聴者の皆さんの背中を押せる作品になるのではないかなと思っています」
――具体的に、どんな世界観だと思いましたか?
「誰かを否定したりせず、押し付けない選択肢を提示するような、柔軟性がある優しい世界観だなと感じましたね。それから、10年以上前に描かれたとは思えないくらい、型にはまらない関係性、固定観念に当てはまらない、その人の幸せがベースにある感じがいいなと。人間関係の悩みと、葛藤と成長をとても丁寧に、柔軟に描いていて。渡辺さんって未来人なんじゃないかって思っちゃいましたね」
――たしかに"押し付けない"というのは、渡辺さんの作品の魅力ですよね
「私も気をつけていますけど"普通は"とか"当たり前じゃん"とかっていう言葉って、すごく相手に負担を与えてしまうと思うんです。無意識こそ、気をつけなきゃなって。それをようやくみんなが注意するような時代にはなってきたのですが"私はこう思うけど、あなたは?"ってうまく共存していけたらいいな、と改めて感じました」
――比嘉さんが演じた高野という役は、非常に不思議な魅力を纏っているように感じました。作中ではあまり表情を動かしていないようにも見受けられました
「そうですね。もちろん自分の中でも役作りはしていったのですが、監督から淡々と平坦に、と言われて、想像以上にフラット、ある種、棒読みにも受け取られてしまうんじゃないかという、自分の中にある恐怖を払拭する作業から入りました。でも、そうすることで、自分自身も発見があったのでおもしろかったです」









