「今が変わらないと、未来は変わらない」 ――比嘉愛未の現在地
俳優
――瀬戸さんとのシーンがほとんどだったのではないかと思いますが、撮影中の思い出はありますか?
「今回、共演するのが初めてだったのですが、本当にニュートラルな人で、ふわっと、でも絶対にキャッチしてくれる安心感がある人だなと感じました。あと、印象的だったのは、私が撮影終盤に差し掛かって、ホームシックになってしまって(笑)。"沖縄に帰りたい"って話をしたら、何も言わずに HYさんの曲を流してくれたんです。それには"なんて優しいの?"って思いました。しかも、私が乗ってきて歌ったら、瀬戸さんも歌ってくれて、謎に一緒にハモリましたね(笑)」
――すごく楽しそうですね。今回、作中で高野はある決断をしますが、比嘉さんは決断をする時に今と未来、どちらに重きを置きますか?
「上京したてのころは、もう未来!未来!みたいな感じだったんです。短冊に『私はビッグになる!』って書いて、スタッフさんが"ビッグ"って書いたTシャツを作ってくれたりして(笑)。でも、今の私は、『今』に重きを置いて決断をしますね。今が変わらないと、未来は変わらないって思うような方向になっています。でも、だからって今に全力でいればいいとも思っていないんですよね。全力を出すというよりも、誠意を持って、できることをしっかり逃げずに、責任を持って生きていると、きっと未来につながるだろうなと信じています」
――ありがとうございます。最後に、今作にちなんで比嘉さんにとって思い出の食べ物を教えてください
「親子丼です!私、上京したての頃、アルバイトをしていた飲食店があって。そこの料理長と奥さんと、今ではもう大親友なんですけど、そのお2人が作ってくれる親子丼は、ソウルフードです。でも、今彼らは海外で和食屋さんをやっているので、年に1回会えるか会えないかになってしまったんですけど、帰ってくるたびに"作って!"って言ってしまいます。自分でも作れるんですけど、お2人に作ってもらうのが沁みるんですよ。もちろん、母の作るごはんもおいしいですけどね!」
文・撮影=於ありさ









