渥美清が唯一無二の表現力で物語に誘う!「男はつらいよ」の山田洋次監督が脚本を担当した日曜劇場「放蕩かっぽれ節」

俳優

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※番宣写真はモノクロですが、本編はカラー作品です。

この作品では、遊び人の若旦那という風情で小唄を歌い、舌先三寸で周りの人を煙に巻く軽快な雰囲気の前半と、半次と二人で酒を酌み交わし、人が替わったように強気で威勢が良くなる後半のキャラクターの変化が見事。はじめは徳三郎を脅す強面のやくざ者から、酒の席では彼に手を焼いて立場が逆転する半次を演じた若山との掛け合いが絶妙の味わいを見せている。

当時『男はつらいよ』シリーズは20作を超えて、作品のマンネリ化が叫ばれていた頃。ここではその世評に抗うように、多彩な芸の引き出しを持つ俳優・渥美清の、唯一無二の表現力が堪能できる。犬塚弘や桜井センリ、杉山とく子など山田洋次の作品世界を熟知した俳優陣の名演と、『日曜劇場』で山田洋次脚本ドラマの大半を手掛けた宮武昭夫のツボを抑えた演出も素晴らしい、珠玉の作品だ。

文=金澤誠

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