2月5日、古希を迎えた大地真央。変わらぬ美しさと唯一無二の華やかさは、もはや年齢という概念を超越した存在と言える。
宝塚歌劇団で一時代を築いた月組男役トップスターとしても知られ、100周年を記念した「宝塚歌劇の殿堂」設立当初からの100人に選ばれ、殿堂入りも果たしている大地。1985年の退団後も様々なステージで光り輝く一方で、主演を務める人気ドラマシリーズ「最高のオバハン 中島ハルコ」での最強の毒舌名古屋マダムやアイフルCMの女将さんなど、ギャップのあるコミカルな姿も強い印象を残している。
今もトップスターとして活躍する大地だが、意外にも映画初主演となったのが昨年5月に公開された「ゴッドマザー コシノアヤコの生涯」(2025年)だ。3月21日(土)にWOWOWシネマで放送される本作は、日本のファッション界に革命を起こし、昭和から平成を駆け抜けた"ゴッドマザー"ことコシノ三姉妹の母・コシノアヤコのパワフルな生涯を描く伝記映画。
■「ゴッドマザー コシノアヤコの生涯」大地のインタビューはこちら
(C)「ゴッドマザー~コシノアヤコの生涯~」製作委員会
92歳のコシノアヤコは危篤に陥り、病院に搬送される。世界的デザイナーとして活躍する3人の娘たちヒロコ、ジュンコ、ミチコが駆けつける中、彼女の前に天国か地獄行きかの審判がくだされる場所へと案内する天使が現れる。女学校時代のミシンとの出会い、洋装店の開業、夫の戦死、初めての恋、74歳でのブランド立ち上げ...アヤコはファッションの世界で駆け抜けてきた人生を振り返っていた。
大地は、15歳から92歳までのアヤコを演じている。少女期から老年期まで一人の人生を一人の役者で演じ切るという難役にプレッシャーを感じつつも、資料を読み込んでアヤコの魅力に惹かれて出演を決めたと言う。
イントネーションが独特な岸和田弁も見事に使いこなしながら、昭和の戦前から戦中戦後に平成へ移り変わる時代、その時々の年齢での心情を細やかに表現。情熱と活気に満ちた"だんじり"のような波瀾万丈な人生を、どの年代でもアヤコらしく生き生きと駆け抜けていく。
案内役の天使から「無理がないか」とツッコミを受けるミシンに恋する女学生時代のおさげ姿も、弾ける笑顔も愛らしい。木村祐一演じる頑固で厳しい職人肌の父・甚作とのテンポの良い掛け合いも、自然な父娘の姿に見えてくる。娘から母へ、一家の大黒柱となり苦難を乗り越えて、アヤコは激動の時代もしなやかに逞しく生きていく。
ぶれない芯を持ち続ける凛とした佇まい、ミシンを踏む真剣な眼差しに、喜びや悲しみ苦しみ、娘たちへの愛情や仕事への情熱が滲む。時代や年齢に合わせた多彩なファッションも鮮やかに着こなし、ショーのようなダンスシーンも華やかで楽しい。大地が覚悟を決めて真摯に演じたからこそ、自分の人生を真っ直ぐに正直に生きるアヤコが、より魅力的に映る。









