時代劇での豪快な立ち回りから現代劇まで幅広い役柄を演じてきた名優・高橋英樹。そして、日本のコメディ界を牽引しながら、俳優としても唯一無二の哀愁と存在感を放ったいかりや長介。
そんな2人が十津川警部と亀井刑事として共演したのが、1991年に放送された「十津川警部の反撃」だ。西村京太郎の原作を映像化したサスペンスシリーズの第3作目で、高橋が十津川警部、いかりやが相棒・亀井刑事を演じた傑作トラベルミステリーが、10月3日(土)に東映チャンネルにて放送される。
今回の舞台となるのは、古都・金沢と能登半島。物語の発端となるのは、結婚を間近に控えた平凡なサラリーマンが不審な死を遂げたこと。事件の捜査に乗り出した十津川警部と亀井刑事は、現場に残されたわずかな手がかりを頼りに、巧妙に仕組まれた罠と鉄壁のアリバイを探っていく。やがて、捜査が進むにつれて、企業ぐるみの犯罪が潜んでいることが判明する――。
本作の最大の特徴は、鉄道を手がかりに事件の真相へと迫る、西村京太郎作品らしい趣向が組み込まれている点にある。また、事件に関わる人々それぞれの事情が絡み合い、切実な動機や、追い詰められた人間の心理が極めて丁寧に描き出されており、単なる犯人当ての謎解きに留まらない深い人間ドラマも展開されている。
重厚なミステリーとしての骨格を保ちながらも、社会の暗部に対して鋭くメスを入れる社会派サスペンスとしての側面も持ち合わせている本作は、数ある十津川警部シリーズのなかでも見応えのあるドラマに仕上がっている。










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