高橋英樹が演じる十津川警部は、難解な事件でも決して感情に流されることなく、論理的な思考と鋭い洞察力で真実へと迫っていく人物。容疑者と対峙する際の射抜くような鋭い視線、沈黙のなかで見せる微かな眉間のしわ、威厳に満ちた声のトーンなど、細やかな動作のすべてが"十津川警部"という人物の知性と責任感を体現している。
一方、いかりや長介が演じる亀井刑事は、十津川のよき相棒であり、人情味あふれるムードメーカー的存在のベテラン刑事。長年の経験から培われた捜査手法と、被害者や遺族の心情にも目を向ける心優しい人物だ。いかりやは、独特の間合いや立ち居振る舞い、哀愁を帯びた眼差しなどを通して、亀井の温かさを表現。事件の背景にある人々の苦悩にも思いを寄せる刑事として、十津川とはまた違った魅力を見せている。
■2人の名優が見せる刑事コンビの味わい
高橋英樹といかりや長介という、それぞれ異なるキャリアを歩んできた俳優が同じ画面に並ぶことも本作の見どころだ。高橋の落ち着いた十津川と、いかりやの人間味を感じさせる亀井。2人の持ち味の違いが、バディものとしての面白さにつながっている。
自身のキャリアにおいて数々の当たり役を持つ高橋と、芸能界で独自のポジションを確立したいかりやにとって、本作は俳優としての底力と、人間としての深みを改めて感じさせる作品となった。企業犯罪の深い闇や人間関係が複雑に絡み合うサスペンスドラマ「十津川警部の反撃」。2時間サスペンスならではの濃密なドラマを改めて味わいたい。
文=HOMINIS編集部










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