田中圭が主演を務めたドラマ「恋の時価総額」に注目！

デビュー以来、数多くのドラマや映画に出演を続ける実力派俳優・田中圭。その中で、連続ドラマ主演作というと意外にも片手で数えられる程度の本数だ。今年の話題ドラマ「おっさんずラブ」の前に主演を務めたのは、「恋の時価総額」(2015年、BSスカパー！)。田中は巨乳に目がないテレビプロデューサー・栗野涼介を演じた。

ドラマ「恋の時価総額」は、"株"をテーマに4人の恋愛模様を描いた新感覚ラブ・コメディー。テレビプロデューサーの栗野涼介(田中圭)は、離婚を機に、高校時代の同級生・浜崎ユキト(波岡一喜)の家に転がり込む。一方デイトレーダーとして名を馳せるユキトは、隣の部屋に住むOL・辰巳ノリコ(木南晴夏)に恋心を抱き続けているが、当のノリコは涼介に一目惚れ。さらに涼介はノリコとルームシェアする赤葉愛莉(中村静香)の巨乳に惹かれる。一方通行な想いだらけの4人は、"株取引"の要素を絡めながら、複雑な恋愛模様を呈し始める。

本ドラマは映画『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』(2007年)などを制作したホイチョイ・プロダクションズ/馬場康夫が手掛けた、日本では珍しいシチュエーション・コメディードラマ。田中は表情豊かな演技で本ドラマに臨んでおり、彼の魅力のひとつでもある"かわいらしい"笑顔や困り顔、さらには"顔芸"をも披露している。本ドラマを見ていると、「おっさんずラブ」での演技に後々つながるかのような、役にのめり込み振り切った彼らしい姿を見ることができる。

共演する俳優陣には、多方面のドラマに出演する女優で先日結婚を発表した木南晴夏や、連続テレビ小説ドラマ「わろてんか」(2017年-2018年、NHK総合)に出演の波岡一喜、ドラマ・バラエティ・グラビアと引っ張りだこの中村静香が名を連ねている。木南のコミカルな演技や、波岡のカメレオン俳優ぶりは、シチュエーションコメディーでも精彩を欠くことなく、田中や中村との掛け合いも面白い。田中のルーツをたどる作品の一つとして、ドラマ「恋の時価総額」は押さえておくべき作品と言えるだろう。

文＝椋鳥

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