東出昌大、恐るべし...?羽生善治の"完コピ"演技は何度見てもトリ肌もの!

連載中の人気漫画が原作の『3月のライオン』(2017年)や、棋士を目指していた経歴を持つ豊田利晃監督の『泣き虫しょったんの奇跡』(2018年)など、ドラマ性の高いエンタメジャンルとして人気を博している将棋を題材とした映画たち。3月16日(土)にファミリー劇場で放送される『聖の青春』は、そんな近年の将棋映画の代表格のひとつだ。

難病であるネフローゼ症候群と闘いながら将棋を指し続け、29歳という若さで亡くなった天才棋士・村山聖の半生を描いたノンフィクション小説を映画化した本作。20キロもの体重増量を課し、村山になりきった主演・松山ケンイチの演技は圧巻だが、それに匹敵するのが、劇中で村山と幾度となく将棋を指し合うライバル・羽生善治を、"完コピ"とまで評された演技で表現した東出昌大だ。

『聖の青春』

(C)2016「聖の青春」製作委員会

まず驚かされてしまうのが、ルックスの再現性。羽生が史上初となるタイトル7冠を達成した時に実際にかけていたというメガネを譲り受け、和装で将棋盤の前に鎮座する姿は、まさに羽生そのもの。羽生本人にも会って研究を重ねたという東出は、"羽生にらみ"と呼ばれた相手をにらみつけるような眼差しや、メガネを触るクセ、首を傾げて考え込む仕草などを完璧に演じており、撮影現場ではあまりの再現ぶりに驚きの声が漏れたという。

『聖の青春』

(C)2016「聖の青春」製作委員会

しかし、ビジュアルの部分だけでなく、羽生善治そのものが彼に乗り移ったかのような姿こそ東出の凄みだ。クランクイン初日に森義隆監督から「芝居をするな」と言われたそうだが、その言葉通り、自然体でどこか飄々とした佇まいは、羽生が纏う底の知れない雰囲気そのもの。羽生と対面した際に東出は思わず圧倒されたそうだが、その畏敬の念を自らの演技に昇華させた、抜群の存在感を放っているのだ。

『聖の青春』

(C)2016「聖の青春」製作委員会

クライマックスの対局シーンは表情や細かな所作のみで羽生の感情が伝わってくる映画的な瞬間。ここでの東出の演技はトリ肌ものだ。日本人なら誰もが知っている天才棋士・羽生善治役...という時点でかなりハードルが上がっているにも関わらず、完璧に演じてみせた東出の恐ろしさが滲み出た姿を、ぜひ確認してみてほしい。

文=HOMINIS編集部

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放送情報

聖の青春
放送日時:2019年3月16日(土)21:00~
チャンネル:ファミリー劇場
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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