奇跡のアラフィフ美女・石田ゆり子の恋愛力に注目!

「コントレール~罪と恋~」
「コントレール~罪と恋~」

"奇跡のアラフィフ"と呼ばれる女優の石田ゆり子。デビューから30年を経た今も、美しく年を重ねている女性として男女どちらからも高い支持を得ている。そんな彼女の主演ドラマ「コントレール~罪と恋~」(2016年NHK制作)がチャンネル銀河で一挙放送される。

■「大恋愛~僕を忘れる君と」でも話題の大石静が脚本

「コントレール~罪と恋~」

©NHK

この作品は近年「大恋愛~僕を忘れる君と」(2018年TBS)や「家売るオンナ」シリーズ(日本テレビ)などでヒットを連発している大石静が脚本を書き、大人向けの恋愛ドラマとして制作。石田ゆり子が演じるヒロイン・青木文(あや)は45歳。海沿いの町で夫と共にドライブイン「コントレール」を経営していたが、夫の敦(丸山智己)が無差別殺人事件に遭って死亡。しかし、その直接的な死因は、弁護士の瞭司(井浦新)が通り魔ともみ合ううちに過って夫の首を切ってしまったからだった。その6年後、罪の意識から声を失い、弁護士を辞めてトラックドライバーになった瞭司が、偶然コントレールにやってくる。文にとって瞭司は夫を殺した男だが、それを知らずに彼と恋に落ちてしまう。しかし、文に思いを寄せる刑事・佐々岡(原田泰造)は瞭司の過失を知っており、文に瞭司のことを「あなたが愛していい相手ではありません」と警告する──。夫を殺されるという過酷な経験をし、それ以来、自分を抑えて生きてきた女性が、同じように心に傷を抱える男性と運命的に出会い、恋の炎を燃え上がらせる。キスシーンやラブシーンもふんだんにあるドラマティックな愛憎劇だ。

■情熱的かつ癒し系で男性を支える存在

「コントレール~罪と恋~」

©NHK

瞭司と佐々岡という2人の男から愛される文の姿は、石田のパブリックイメージとシンクロしているようだ。佐々岡は「夫を殺されたかわいそうな奥さん」である文と出会い、子育てと店の経営に奮闘する文をサポートしてきた。佐々岡にとって文は、けなげな妻であり母に見えていたのかもしれない。一方、瞭司は文の夫のことも子どもがいることも知らず、ただの男と女として出会う。彼にとっての文は情熱的な恋人である。文のふたつの顔が描かれるように、女優としての石田ゆり子も、癒し系で男性を支える妻的な存在と自立して力強く生きる女性、両方のイメージを持っている。

■ときには「キスして」と自分から迫る!

「コントレール~罪と恋~」

©NHK

そんなふたつの面が劇中でせめぎあっていく展開がスリリング。文は佐々岡に優しくアプローチされても「あなたじゃない、私がほしいのは」と心の中でつぶやき、瞭司には「キスして」と自分から迫りラブホテルで逢瀬を重ねていく。周囲の人に反対されても、やがて真相に気づいた瞭司に遠ざけられても彼を求める文の姿には、文と同じように妻や母という役割に縛られた窮屈な現実を生きる人なら、どっぷり共感できるはず。もちろん「45歳にしてこんな"大恋愛"ができるなんて美人の石田ゆり子だからよ!」というツッコミも入れられるが、石田の等身大の演技はそれをリアルに感じさせてくれる。

まるでかつての「昼ドラ」のようにラブ線が絡み合う愛憎劇。街中での無差別殺人事件という悲劇的要素もあるが、それによって傷ついた人たちの再生も描いていく。過去に囚われず本来なら憎むべき相手に「時計を進めて」と諭す文の姿にも、演じる石田の芯の強さが表れているよう。そんな奥行きのあるストーリーをエイジレス美人というだけではない石田ゆり子の魅力と共にたっぷりと味わいたい。

文=小田慶子

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放送情報

コントレール~罪と恋~
放送日時:2018年4月2日(火) 00:00~ほか
チャンネル:チャンネル銀河 歴史ドラマ・サスペンス・日本のうた
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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