元AKB48・森川彩香の"ちょっとエッチ"なだけじゃないキャラクターにドキドキ！

10月に一般人男性と結婚及び妊娠を発表し、しばらく芸能活動を休止することを明らかにした元AKB48・森川彩香。森川は、2010年に行われたAKB48第11期研究生オーディションに合格し、川栄李奈、小嶋菜月らと共に11期生として活動。2015年にグループを卒業後、グラビアアイドル、女優として活躍してきた。

そんな彼女の代表作ともいえる作品が、初主演作となる『劇場版 教科書にないッ！』シリーズだ。2016年に第1,2作目が公開され、2017年には第3,4作目、2019年に第5,6作目がそれぞれ公開。その第1作から第4作までが11月にMONDO TVにて放送される。

同シリーズは、岡田和人による人気同名コミックを実写化したもので、高校教師と生徒の"命懸け"の禁断の同居生活を描いたちょっとエッチなラブコメディ。森川は、ヒロインの暴力団組長の一人娘・白樺綾を体を張って熱演している。

綾は、街角で遭遇した高校教師・大楽有彦(馬場良馬)にたばこを吸っていたところを注意されたことで興味を持ち、大楽の勤務する高校に転校した上、大楽の部屋に住むようになる。同僚の五月(1、2作は片山萌美、3、4作は本郷杏奈が演じる)に思いを寄せている大楽は困惑するも、綾の父親に綾が卒業するまで見守ることを約束させられ渋々了承。「綾を守れないと殺されてしまうが、守りきれれば報酬として1億円をもらえる」という禁断の同居生活が始まり、欲望と命の危機のハラハラドキドキな物語が展開されていく。

優柔不断でお人好しな大楽を中心に進んでいく物語は、これでもかというほどにお色気シーンが満載。パンチラや妄想シーンでのきわどいコスプレ、下着姿まで女性キャストたちが体当たり演技を披露している。そんな中で、国民的アイドルだった森川も負けず劣らず体を張っている。

ファンも仰天するセクシーシーンのオンパレードだが、注目すべきは森川が表現する綾の快活さだ。大楽の戸惑う反応が楽しくてつい脱いだり誘ったりするのだが、潔い脱ぎっぷりがセクシーでありながらもエロティシズムを排しており、綾の"大楽をからかっている部分"を損なっていない。一方で、大楽の妄想シーンでは情感たっぷりにセクシーさを表現していて、1作品の中で2つの綾が楽しめる。いわば理想と現実の綾が観られてファンにとっては2度おいしいのだ。

性格も明るくあっけらかんとしており、ファンならずとも思わず好きになってしまう王道ヒロインを熱演。転校先の高校で殺伐とした雰囲気を意図することなく変えていくさまは、コメディながらも納得がいき、森川のキャラクター作りが奏功しているといえるだろう。

そんな中で、無垢で小悪魔的なキャラクターを引き立たせているのは、各作品で描かれるトラブルに巻き込まれた時の綾の表情に他ならない。大楽に本音を漏らす場面や大楽を叱咤激励する瞬間、ふとした淋しげな表情など、綾の普段は見せない表情を繊細かつ鮮明に表現することでより綾の魅力を浮き彫りにしている。

王道コメディによる飽きない展開と満載のセクシーシーンに加え、森川が演じ切る綾のキャラクターにも注目していただきたい。必ずシリーズコンプリートしたくなり、森川の活動再開が心待ちになるはずだ。

文＝原田健

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