岡田将生、青年期から老年期まで...落語の大名人を渾身の役作りで熱演

「昭和元禄落語心中」より
「昭和元禄落語心中」より

中学生時代にスカウトされたのが縁で、高校在学中に役者デビューを果たした岡田将生。まごうことなきイケメンながら、自身や共演者から明かされるエピソードもあって、どこか残念な愛されキャラを確立している岡田だが、その高い演技力は早くから注目されていた。

大きな飛躍となったのが、「フキデモノと妹」(テレビ朝日系)でドラマ初主演を飾ったデビュー3年目の2008年~2009年。この時期は出演した映画が相次いで公開され、2009年度に映画賞新人賞を総なめにする土台となった。一躍、人気若手俳優の仲間入りを果たした岡田は、その後も数々の話題作に名を連ねており、今では日本のドラマや映画に欠かせない名優の1人に成長している。

(C)NHK/テレパック

そんな岡田の演技力が遺憾なく発揮された作品といえば、4月4日(土)よりチャンネル銀河でCS初放送されるドラマ「昭和元禄落語心中」(2018年 NHK総合)だろう。

激動の昭和を生き抜いた落語家たちの友情や愛憎劇、さらにはミステリー要素までを盛り込み、芸の世界に身を投じた人々の絆や生き様を骨太に描いたヒューマンドラマとなる本作。岡田が演じたのは、"昭和最後の大名人"と呼ばれる大物落語家である八代目・有楽亭八雲。10代から70代に及ぶ半生を1人で演じるという難しい役どころだったが、悩みながら落語家として成長していく美しき青年期から、年を重ねて鬼気迫る色気を放つ老年期までを熱演。その演技は高く評価され、「第14回コンフィデンスアワード・ドラマ賞」では主演男優賞を獲得している。

(C)NHK/テレパック

となれば、やはり注目したいのは最大の見せ場となる落語シーン。今回、八雲役に挑戦するにあたって岡田は、クランクインの約4ヶ月前から落語協会の理事を務める柳家喬太郎師匠の下、みっちりと稽古に励んでから撮影に臨んだという。役作りにかける意気込みが伝わってくるエピソードだが、その甲斐あって鬼気迫る落語の習得に成功。先人が生み出し継承されてきた「死神」や「品川心中」といった古典落語を、岡田はどう表現するのか。大いに期待したいところだ。

(C)NHK/テレパック

また、本作には萌えドラマという側面もある。中でも、八雲の親友である二代目・有楽亭助六を演じる山崎育三郎との絡みは特筆に価する。特に第2話では、新弟子時代の2人の入浴シーンや枕を並べてじゃれあうなど仲睦まじい姿が収められているとあって見逃せない。実際、放送当時は「神回」「尊い」などの声が続出したほど、女性ファンの心を掴んだ。このあたりの描写は、BL漫画で名を馳せた雲田はるこ作品ならではといえる。

(C)NHK/テレパック

まだまだ見どころ盛りだくさんの「昭和元禄落語心中」。その全貌をじっくりとチェックしたい。

文=安藤康之

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放送情報

昭和元禄落語心中
放送日時:2020年4月4日(土)11:00~
※毎週(土)11:00~
チャンネル:チャンネル銀河 歴史ドラマ・サスペンス・日本のうた
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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