2020年冬ドラマ「恋はつづくよどこまでも」(TBS系)のドSなイケメン医師・天堂浬で見せたツンデレ演技で、多くの女性ファンをキュン死寸前にまで追いやった佐藤健。デビュー2年目の2007年に「仮面ライダー電王」でドラマ初主演を飾ると、キャラクターコンセプトに電車要素を取り入れた新たな仮面ライダー像で、一躍、子供たちのヒーローにもなった。
そんな役者として順風満帆なスタートを切った彼が広く世間に認知されるきっかけになったドラマ「ROOKIES」(2008年)が、8月1日よりTBSチャンネル1で一挙放送される。
森田まさのり原作の人気漫画を実写化した本作。ストーリーは熱血教師が二子玉川学園高校の不良野球部員とともに甲子園出場を目指すという、いわば平成版「スクール・ウォーズ」のようなスポ根モノ。阪神タイガースで活躍した往年の名選手に由来するキャラクター名も昭和の匂いを強く感じさせるものだった。
そんな「ROOKIES」が原作に負けず劣らずの人気となり、のちに映画化もされるほどの大ヒット作として名を残した理由の1つが、豪華なキャスト陣。佐藤をはじめ、本作には主演の佐藤隆太や市原隼人、城田優、中尾明慶、桐谷健太ら今をときめく俳優陣が、きら星のごとく名を連ねているのだ。まるで若手俳優の見本市のような本作で佐藤(健)が演じたのは、ドレッドヘアがトレードマークの岡田優也。今となっては考えつかないが、レギュラーキャストではあるものの、あくまでチームメイトの一人という立ち位置だった。
そのため、佐藤の見せ場というシーンはほとんどない。「仮面ライダー電王」では一人多役に挑戦していた彼としては悔しい気持ちもあったかもしれない。しかし、ここぞという場面で存在感を発揮する見事なバイプレイヤーを演じきった。現在の活躍を見れば、本作で同世代の実力派俳優たちと切磋琢磨した経験が、彼の役者人生において大きな糧になっていることは想像に難くない。
先ごろ日経エンタテインメント!が発表した「タレントパワーランキング2020」男優部門では、昨年の27位から6位に大きくランクアップ。次から次へと人気俳優が現れる昨今においても、抜きん出た存在感と知名度を示している。そんな彼が二子玉学園野球部員と同様に、夢に燃えていた若き日の姿をぜひ見届けてほしい。
文=安藤康之
放送情報
「ROOKIES」
放送日時:2020年8月1日(土)11:00~ ほか
チャンネル:TBSチャンネル1 最新ドラマ・音楽・映画
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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