NHK朝の連続テレビ小説「スカーレット」で、ヒロイン・川原喜美子の夫・八郎を演じ、注目を集めた俳優・松下洸平。2008年より、歌手として活動を開始し、CDデビュー。翌2009年からTVや舞台と、活動の幅を更に広げ、どんな役柄にも圧倒的な存在感を与える、希有な才能を開花させていった。
そんな彼に新たな白羽の矢を立てたのは、日本演劇界のトップランナーケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)と緒川たまきによる新演劇ユニット「ケムリ研究室」。彼らの旗揚げ公演となる「ベイジルタウンの女神」に松下の出演が決まったことを受け、彼が今まで出演してきた舞台を特集したプログラムが衛星劇場にて8月より2ヵ月連続で放送されることが決定した。今回、放送に先駆けて松下にインタビューを敢行。作品についての思いなどを語ってもらった。
――今回、「俳優・松下洸平 舞台出演作特集」というプログラムが2ヵ月連続で組まれるという話をお伺いした際の率直なご感想をお聞かせください。
「もう、ただただびっくりという感じです。すごく光栄です」
――8月に放送される、「ヴィラ・グランデ 青山 ~返り討ちの日曜日~」「音楽劇『リタルダンド』」を振り返ってのご感想をお聞かせください。
「『ヴィラ・グランデ 青山 ~返り討ちの日曜日~』は、演劇のことについて何もわからない頃の自分なので、こっぱずかしいですね。演出家の倉持裕さんも僕の扱いにはかなり困ったと思います(笑)。主演の竹中直人さんと生瀬勝久さんとの共演はとても刺激的で楽しかったです。
『リタルダンド』は、まだ演劇を始めて間もない頃で、まだまだわからないことが多かった時代の作品なので、こちらも今観るとちょっと恥ずかしいですね。主演の吉田鋼太郎さんや演出のG2さんは、未熟で経験がたりない僕の扱いにすごく困ったと思います(笑)。2011年は多くのチャンスをいただいていた年で、すごくプレッシャーも感じていて『上手くならなきゃ』と自問自答していた時期の作品です。この作品の中でギターを弾かなければならなかったのですが、それまで弾いたことがなかったんです。でも、G2さんが一から教えて下さいました」
――同じく8月に放送される「木の上の軍隊(2016年)」のご感想、また演じた"新兵"とご自身の共通点があれば教えてください。
「『木の上の軍隊(2016年)』では、演出家の栗山民也さんとの出会いが、僕の演劇人生の中ですごく大きな転機となりました。新兵を演じている時に、栗山さんがよくおっしゃっていたのは『とにかく無垢であること。そして良くも悪くも無知であるということ』でした。自分達の島が戦場になっていることの本当の意味も知らないなかで、戦わなければいけない。そんななかでも新兵は、ただ信じることしかできないんですよね。一方、僕のいる世界で言えば、成功するかしないか、ブレイクするかどうかもわからない。保障のない世界で漠然としたものを信じて、突き進んでいかなければいけない。僕自身、どうしてエンターテイメントの仕事をずっと続けられているのかというと、やっぱり自分を信じているからなんですね。その点、新兵と僕自身がリンクする部分があるのかな、と思いますね」

――ドラマなどいろいろな仕事をされている中で、松下さんが思う舞台の魅力をお聞かせください。
「僕にとって舞台は原点というか、自分にとってはホームだと今でも思っています。舞台がなければ今の僕はいないですし、これからも演劇には携わっていきたいなと思っていますし、皆さんに求めていただける限りは続けていきたいな、と思っています。僕はずっと舞台で育ったので、それが当たり前のような感じになってしまっていますけど、やっぱり目の前のお客さんの心にダイレクトに自分の声とセリフで思いを届ける、そしてその反応がダイレクトに返ってくるという、その場での思いの共有みたいなものが、舞台の魅力なのかなと思います」

――舞台のお仕事は、体力と気力の両方が備わっていないとやり遂げることができない、大変なものだと思いますが、初日から千秋楽まで常にベストコンディションでいるための健康法などがありましたらお聞かせください。
「とにかく睡眠ですね。眠れば何でも治ると思っているので(笑)。眠れる時は、とにかくいっぱい睡眠を取ることを大切にしています。でも、その睡眠も時間の長さよりも質の良さが大事だと思うので、日々スケジュールなどを調整しながら、とにかく仕事以外のところではよく自分をいたわってあげて、なるべく無理をさせないようにしています」
――睡眠の質を向上させるためのリラックス方法をお聞かせいただけますか?
「しっかり湯船に浸かって、マッサージして、自分の好きな香りを作ったりしています。今、好きなのはローズですね (笑)」









