ブレイク前夜の横浜流星も出演!小芝風花が新人司書の成長を体現した映画に再注目

6月にはヒロインとして出演するNHKの特撮ドラマ「超速パラヒーロー ガンディーン」が、そして7月にはSexy Zoneの中島健人とダブル主演を務めるドラマ「彼女はキレイだった」が放送開始となるなど、映画、ドラマ、CMなどの出演が相次ぎ、若手演技派女優として注目されている小芝風花。

彼女は2011年に「ガールズオーディション2011」でグランプリを獲得し、芸能界入り。2014年には実写版『魔女の宅急便』で映画初主演を果たし、第57回ブルーリボン賞で新人賞を獲得する。さらにNHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」でお茶の間の注目を集めると、2019年にはNHKの「トクサツガガガ」で連続ドラマ初主演。その後も卓越した演技力で、コメディからシリアスまで幅広い役柄をこなしている。ここ数年は「べしゃり暮らし」「美食探偵 明智五郎」といった話題作のヒロインや、「妖怪シェアハウス」「モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~」といった主演作が続くなど、若手女優として最注目の存在だと言える。

横浜流星(「天使のいる図書館」より)

(C)2017「天使のいる図書館」製作委員会

そんな彼女の女優としての魅力を再発見できる映画が2017年公開の映画『天使のいる図書館』だ。同作は、美しい景観に恵まれた神話の里・奈良県葛城地域にある図書館を舞台に、ひとりの新人司書の成長を描いた心温まる物語。ここで彼女が演じてるのは、東京の大学を出て、地元の図書館に就職し司書として働く吉井さくら。合理的な考え方と、主観で物事を語ることを嫌う性格が災いし、同僚や上司とうまくなじめずにいたが、図書館を訪れた芦高礼子と名乗る老婦人との出会いが、彼女を大きく変えていく...。

デビュー前はフィギュアスケートに打ち込んでいたという小芝は、本作でも背筋をピシッと伸ばした立ち姿で、さくらの生真面目さを表現。また、小説よりも辞書や実用書などを好む役柄ということで、人と接する際にはまるでコンピューターのようによどみなく自分の知識を披露するも、不器用な性格ゆえに周囲とズレまくっている。だが、図書館を訪れた老婦人との出会いにより、さくらの心情にも変化が起きる。次第にセリフ回しにも人間味を加味したような自然さが浮かび上がるなど、さくらという女性の成長ぶりを実に巧妙に、かつチャーミングに演じ分けている。

ちなみにその老婦人を演じるのは、映画黄金時代に数々の巨匠たちの作品に出演してきた大女優・香川京子。そんな大女優との共演にも「現場を包み込んでいただきました」と大いなる感銘を受けた様子だった。

(C)2017「天使のいる図書館」製作委員会

本作のメガホンをとったウエダアツシ監督は、小芝と互いにアイデアを出しあいながら、主人公さくらのキャラクターを作りあげたという。そして小芝が書物からの知識を披露する、というさくらの膨大なセリフも、台本を数回読むだけでスーッと頭に入ってしまうさまを目の当たりにし、ウエダ監督は感嘆したそうだ。

一方、さくらが図書館で姿を見かける謎の青年・幸介役として、横浜流星が出演。心優しき青年である幸介という役を誠実に、まっすぐに演じている。2017年当時の彼は、映画『キセキ -あの日のソビト-』などに出演し、ネクストブレーク候補として注目を集め始めていた時期だったが、2019年のドラマ「初めて恋をした日に読む話」で押しも押されぬ大ブレークを果たすのはもう少し先の話となる。そんな彼のブレイク前夜ともいうべき姿を見ることができる作品としても注目したい。

文=壬生智裕

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放送情報

天使のいる図書館
放送日時:2021年6月20日(日)14:00~ほか
チャンネル:TBSチャンネル1 最新ドラマ・音楽・映画
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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