――ジェルメインが思いを寄せるローブについての感想は?
「役の説明文に『猫みたい』という一文があったのですが、まさにそうだなと。言葉遣いが上手いところとか、その場の空気に乗っかってするすると自由に生きている感じとかが『猫っぽいな』と思いましたし、女性が好きになるのも分かりますね。端正なお顔立ちでもありますし、明るく振る舞ってくれるから一見距離が近いように感じるけど、線引きがあってどこか陰のある感じが伝わってくるのが魅力なんだろうなって思います。モテたんだろうなぁ(笑)」
――ちなみに、ご自身はローブのようなタイプの男性はいかがですか?
「そうですねぇ...、好きだと思います(笑)。猫が好きなので、振り回される感じとかが...」
――同舞台は実際の事件を題材にした作品ですが、前島さんの"最近起こった事件"を教えてください。
「けっこう事件を起こすタイプなのでいろいろあるのですが、まさに昨日も起こしてしまいまして(苦笑)。スーツケースに衣装などを入れて、タクシーに乗って仕事現場に向かったのですが、目的地に着いて3時間くらいのんびり過ごして『そろそろ荷物を取り出そうかな』と思ってスーツケースを捜したら見当たらなくて...。思い返してみると、タクシーのトランクに入れたままだったことに気が付きまして、もうパニックになってしまいました(笑)。結局、領収書を見つけてタクシー会社に電話したら連絡を待ってくださっていて、無事にスーツケースを受け取ることができたのですが、届くまでは気が気じゃなくて『やらかす時はやらかすなぁ』と反省しきりでした」
――ローブとレオポルドは互いにかけがえのない存在ですが、前島さんのかけがえのないものは?
「幼少の頃から極真空手をやっていて、極真空手がなければ今の私はなかっただろうなと思っています。武道に興味があって、(極真空手がどのような流派なのかなど)何も考えずに入ったのですが、そこで上下関係や礼儀、気合、言葉遣いなど、いろんな作法や精神を学んだことが今の人格形成にすごく影響があったと思います。また、事務所のオーディションを受けた時に空手の型をやったんですよ。(オーディション参加者が)最初は7000人くらいいて、最終は20人くらいだったのですが、みんな女の子だったので武道をやっている子は1人もいなかったので、それが印象に残ったのかなと思っています。だから、空手がなければ今の自分になっていなかったでしょうし、今のお仕事もできていなかったかもしれないので、かけがえのないものは空手ですね!」
――最後に観劇にいらっしゃる方に向けてメッセージをお願いします。
「実際にあった猟奇的事件が題材ということで、けっこう重たい作品なのかと思われる方も少なくないと思うのですが、辛く苦しい作品では全くなくて、天才が起こした事件ではあるけれども、どこか他人事ではないような『自分にとっての正義』だったり『自分が正しいと思うものは何だろう?』というような、持って帰れるものがたくさんある作品になっています。ぜひ観に来ていただいて、いろんなものを持って帰っていただければと思います!」
文=原田健 撮影=中川容邦
舞台情報
舞台「ネバー・ザ・シナー -魅かれ合う狂気-」
<東京公演>
9月2日(木)~12日(日) ※6日(月)は休演
東京・品川プリンスホテル クラブeX
<大阪公演>
9月18日(土)、19日(日)
大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール
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