竹内結子が宇宙を愛する女性を熱演した映画『はやぶさ/HAYABUSA』

竹内結子(『はやぶさ/HAYABUSA』より)
竹内結子(『はやぶさ/HAYABUSA』より)

竹内結子が出演した映画『はやぶさ/HAYABUSA』(2011年)が8月に衛星劇場で放送される。60億キロもの飛行から7年経って地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」の奇跡の物語を、『20世紀少年』シリーズや『明日の記憶』などヒット作を手がけてきた堤幸彦がメガホンをとって映画化した物語だ。

竹内が演じているのは、「はやぶさ」事業の一端を担う宇宙科学研究所で奮闘する対外協力室(広報)兼カメラチーム研究生役で、同じ研究所で働くキャストとして上司役の西田敏行を始め、高嶋政宏(※「高」は正しくは「はしご高」)、佐野史郎、山本耕史、鶴見辰吾が出演。壮大なプロジェクトにかかわった人たちの努力や葛藤、感動の歴史が描かれていく。JAXAの全面協力のもと、撮影中は実際に「はやぶさ」にかかわったスタッフに話を聞いて役作りに挑んだという竹内が演じた役に焦点を当ててみると?

■竹内結子が演じているのは宇宙大好きの研究員

竹内が演じているのは髪はボサボサ、メガネに化粧っ気ゼロでリュックを背負って自転車に乗っている宇宙オタク。部屋には望遠鏡があり、帰ると頭脳パンをかじっている水沢恵だ。西田演じる室長の講演を聞きに行った時に"感動しました"と自分の溢れる想いを語ったことで、のちに西田から宇宙科学研究所で働かないかと誘われることになる。

幼い頃から兄と望遠鏡で天体観測をしていた恵にとっては、研究所のスタッフの取り組みやプロジェクトの実験など、全てがテンションのあがることの連続。熱心に課題に挑み、見学に来た小学生に"なんでロケットは飛ぶの?"という質問をされると難解な専門用語を使って必死で説明してしまう浮世離れしたキャラクターは、恋愛ドラマで見る竹内のイメージで見るとビックリするほど新鮮だ。

『はやぶさ/HAYABUSA』より

(C)2011「はやぶさ/HAYABUSA」フィルムパートナーズ

■一途な姿勢と葛藤ゆえに流す涙に心打たれる

どうしたら子どもたちに宇宙の魅力や「はやぶさ」の使命をわかってもらえるのか考えた末、博士論文を書く一方でイラストを使って"はやぶさ君の冒険日誌"に取り組む恵。だが、7年間に及ぶプロジェクトは気が遠くなるような日々でもあり、あきらめない粘り強さや探究心が要求される仕事。一緒に戦ってきた仲間との別れも経験することになる。カメラチームのリーダー役の高嶋に"終わりが見えない過程で苦しむのが嫌なら、科学者なんて仕事はやめた方がいい"と言われ、少女のように涙を流す表情は真摯な姿勢とピュアさが垣間見れるシーンだ。

好きなことに携わることは喜びと苦しみが背中合わせ。プロジェクトに人生を注いだ女性の成長をときにコミカル、ときにシリアスに演じる竹内に出会える映画でもある。

文=山本弘子

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放送情報

はやぶさ/HAYABUSA
放送日時:2021年8月8日(日)20:30~
チャンネル:衛星劇場
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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