菅野美穂小泉孝太郎が明かす「ベイマックス」アフレコ秘話

大ヒット映画「ベイマックス」('14年)がTVシリーズとして3年ぶりに登場し、映画版のその後のストーリーを描く。その名も「ベイマックス ザ・シリーズ」。映画版に引き続き、主人公・ヒロの叔母の声を菅野美穂が、ヒロの兄・タダシの声を小泉孝太郎が演じる。

菅野「映画のラストを見たときから、続きが見られたらいいな、とずっと思っていました。続編に期待が持てる終わり方でしたので。今回の続編のお話を頂いた時は、うれしい気持ちと同時に『なるほど』と思いました」

小泉「僕も菅野さんと同じように、続編があればいいな、と思っていたので、テレビシリーズの決定は素直にうれしかったです」

アフレコを振り返り、菅野は「声の演技というのはすごく特別、特殊なんだなと強烈に思った」と話す。

菅野「実感としては、本当に難しかったです、30回くらい同じテイクを撮って頭が真っ白になったこともありました。何がダメなのかなぁ?と、分からなくて不安になりましたが、監督がとても優しい方だったので乗り越えられました。声だけの演技では、体全体のエネルギーや、頭で考えたこと全部をその"声"に注ぎこまないといけないんです。声の表現の奥深さを知れましたし、すごく刺激を受けましたね」

小泉「本当に同感です。難しさが異次元でしたね。お芝居やナレーションの仕事とも全く違う。キャラクターがどれくらいの距離感で会話をしているのか、それが何センチなのか、何メートルなのか...。そこまで意識してマイクに吹き込まなきゃいけないんです。衝撃でしたし、何度も心が折れかけました(苦笑)」

菅野「分かります(笑)」

小泉「でも、監督に求められたことをできた時は、やっぱり自分で見ても納得します。バチっとハマってる。例えば、声は目の前のマイクに声を吹き込むんだけど、もしヒロが後ろにいたら、そこにいるはずのヒロを思いながら話さないと、ハマらないんですよ。マイクだけに意識が行ってしまうと、何かが違うんです」

菅野「禅問答みたいですよね。後ろにいるヒロを感じながら、前に向かって声を出さなきゃいけない」

小泉「そうですね」

菅野「作る過程もすごく丁寧でした。こうやって今までのディズニー作品が作られてきたんだろな、って。ヘルシーだけどストイックというか、ちょっと特別な感じがしました」

テレビシリーズでは「映画の世界の続きが、さらに丁寧に描かれている」と菅野は続ける。

菅野「ビッグ・ヒーロー6の魅力はもちろんですが、悪役側の魅力も楽しんでいただけると思います。完璧に見えた人物のほころびも出てきたり...。それがまた、キャラクターを魅力的にしているんです。ヒロという少年の成長物語なので、青春ものとしても楽しんでもらえると思いますし、何より癒し系のベイマックスが戦うというギャップに萌えていただければ」

小泉「子供から大人まで楽しめる作品です。実は、映画版の時、僕の父親が劇場で泣いたんです。エンドロールが終わっても、すぐには席を立てなかったんだそうです。『何とも言えない気分にさせられたよ、いい作品だな』って、言ってくれて...。理屈じゃなく世代を超えて感動できる。「ベイマックス」は、シリーズを通してそういう大きな力を持っている作品だと思います。ですので、TVシリーズもぜひ家族みんなで見ていただけたらうれしいですね」

文=鳥取えり 撮影=伊東武志 衣装協力=CELFORD(菅野)

新シリーズでは、大学生になったヒロとベイマックスを中心としたビッグ・ヒーロー6が、 悪者から街と人を守るために活躍する

(C)Disney

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放送情報

ベイマックス ザ・シリーズ

放送日時:2018年4月21日(土)18:00~

※毎週(土)18:00~ほか放送

チャンネル:ディズニーXD ギャグアニメ&マーベル・ヒーロー
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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