来年9月に開幕するラグビーワールドカップ日本大会まで、あと500日を切った。ジェイミー・ジョセフヘッドコーチが率いる日本代表は、6月9日(土)と16日(土)にイタリア代表と、6月23日(土)にジョージア代表とテストマッチを行う。この試合の見どころなどについて、ラグビートップリーグ、ヤマハ発動機ジュビロの清宮克幸監督が語ってくれた。
日本代表選手が多数所属する、スーパーラグビーのサンウルブズは今シーズンも苦戦が続いているが。
「確かに負け試合が多いのですが、ニュージーランドのクルセイダーズやハリケーンズなど強豪チームと戦っていることで、地力は絶対についてきているでしょう。途中まではいい勝負になっている試合も多いですから、格段の進歩だと思いますね。試合展開によって修正すべきところを補えれば、あと10~15点くらいは取れるはず。チームの根本としては、しっかり戦えていると思います」
サンウルブズは5月13日のレッズ戦で今シーズン初勝利をあげており、日本代表も勢いにのっていきたいところ。今回戦うイタリア代表とジョージア代表は、どんなチームなのだろうか。
「世界ランキングは日本が11位で、イタリアが14位、ジョージアは12位ですから、力の差の少ない、同レベルの相手です。イタリアは体格の大きい選手が多い。タックルで止められないと、ボールをつながれてしまうので、タックルミスには注意したいですね。あとモールを組んでくることが多く、ハーフウェイラインあたりまでモールのまま前進してくることもあります。ジョージアはモールとスクラムで相手のペナルティを誘い、キックで得点を狙うのがこれまでのパターン。日本は安易な反則をしないことが重要です」
日本代表が勝つためには、どんなところがポイントなってくるのだろう。
「やはりフォワード戦でしょうね。日本のフォワードがどれだけ戦えるかがひとつのポイントだと思います。イタリアもジョージアも完成されたチームではなく、穴はたくさんあります。6月2日(土)にヤマハ(発動機ジュビロ)はイタリア(選抜)と試合をしますから、そこで見えてくるイタリアの穴に、日本がどう対応するか見ものですね」
日本代表は今後、11月にニュージーランド代表、イングランド代表とテストマッチを行い、来年9月には地元開催のワールドカップに臨む。今回のイタリア代表、ジョージア代表との試合はどんな位置づけになるのか。
「日本代表を学生に例えたら、来年9月に受験が控えていて、今回はそれに向けた最初の模擬テストといったところでしょうか。受験合格=ワールドカップでの決勝トーナメント進出という目標に向けて頑張る日本代表を応援してほしいと思います。そして、ワールドカップまで、彼らの成長する姿をずっと見守ってほしいですね」
Profile
1967年大阪府生まれ。早稲田大学で4年時に主将を務め大学選手権優勝。社会人でもサントリーラグビー部で主将として活躍。2001年に引退後、早稲田大学、サントリーラグビー部の監督を歴任し、2011年よりヤマハ発動機ジュビロの監督に就任。長男は、北海道日本ハムファイターズの清宮幸太郎。
文=エンターバンク 取材=村上晃一 撮影=谷本結利
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放送情報
ラグビー 日本代表テストマッチ2018 日本vs.イタリア
放送日時:2018年6月9日(土)14:15~
チャンネル:J SPORTS 3
ラグビー 日本代表テストマッチ2018 日本vs.イタリア
放送日時:2018年6月16日(土) 13:45~
チャンネル:J SPORTS 4
ラグビー 日本代表テストマッチ2018 日本vs.ジョージア
放送日時:2018年6月23日(土) 14:30~
チャンネル:J SPORTS 4
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