10月4日、宮崎県宮崎市・ひなたサンマリンスタジアム宮崎で開催された「2025年プロ野球ファーム日本選手権」。ウエスタン・リーグ王者・中日ドラゴンズと、イースタン・リーグ王者・読売ジャイアンツが激突したこの一戦は、ドラゴンズが16対3で圧倒的な勝利を収め、2011年以来14年ぶりとなるファーム日本一の栄冠を手にした。
試合の主役となったのは、先発を任された仲地礼亜投手。「3日前くらいに先発を伝えられた」と語る仲地は、緊張感のある大舞台にもかかわらず、ジャイアンツ打線を相手に6回途中まで無失点の快投を披露。球場に詰めかけた4500人超の観客を魅了した。
「勝利してシンプルにうれしいです」と語った仲地は、「立ち上がりが心配だったが、無失点で次のピッチャーにつなぐことができた。負けられない試合は緊張感があり、任せてもらえて嬉しかった」と、試合後のインタビューで胸の内を明かした。
仲地の好投に応えるように、打線も序盤から爆発。2回表、宇佐見のタイムリーで先制すると、続く村松が右中間を破る二塁打で追加点。4回には尾田の犠牲フライで1点を加え、6回には尾田・土田の連続タイムリー、そしてチェイビスの走者一掃の二塁打で一挙5得点。7回には駿太の2ランホームラン、9回にも5点を加えるなど、終始ドラゴンズペースで試合が進んだ。
「しっかり最初から飛ばしていって、色々と試してみた」と語る仲地は、来季への手応えも感じている様子。「この2試合8(ファーム)での経験を活かしたい。来年は、しっかり変わったなと思ってもらえるように頑張りたい」と、力強く語った。
この試合で仲地は、83球を投げて6奪三振、無失点という堂々たる内容。試合後には最優秀選手賞(MVP)に選ばれた。
また、打撃陣では土田が4安打3打点、尾田が1安打ながら4打点と躍動。チェイビスの満塁一掃打、駿太の一発など、若手選手たちが躍動する姿は、来季の一軍戦線を占う上でも大きな希望となった。
試合後、落合監督は「選手たちがこの大舞台で力を出し切ってくれた。ファームの成果がこうして形になるのは本当に嬉しい」と語り、14年ぶりの栄冠に感慨深げな表情を見せた。
この勝利は、単なる一試合の結果にとどまらない。若手育成の成果が結実した証であり、来季の中日ドラゴンズにとって大きな追い風となるだろう。特に仲地礼亜の成長は、ファンにとっても希望の光だ。
「来年はもっと成長した姿を見せたい」と語る仲地の言葉には、覚悟と自信がにじむ。この日の快投は、彼のプロ野球人生における大きな転機となるかもしれない。
そして今、スカパー!では若手選手の登竜門「フェニックス・リーグ」が放送中。中日ドラゴンズをはじめ、NPB各球団の将来を担う選手たちが、宮崎の地でしのぎを削っています。ファーム日本選手権で躍動した仲地礼亜をはじめ、注目の若手が続々登場するこのリーグは、地上波では見られない貴重な試合ばかり。来季の一軍戦線を占う意味でも、今こそフェニックス・リーグに注目を。未来のスターたちの"今"を見届けたい。
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放送情報【スカパー!】
第22回みやざきフェニックス・リーグ
2025年10月6日(月)~10月27日(月)
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