藤井聡太、名人戦を制し、全冠制覇まであと一冠!そんな偉業を過去に達成した棋士たちを紹介!

藤井聡太竜王が名人を奪取し、七冠を達成。防衛戦も続くが、これで残すは王座のみとなった。将棋界において全冠制覇は一時代を築いたことの証でもある。現在の八冠は過去最多であるが、過去に全冠を制覇した棋士を見ていきたい。

まずは黎明期で、当時は名人しかタイトルがなく、その時代では木村義雄十四世名人と塚田正夫名誉十段が獲得している。1950年に九段戦(現・「竜王戦」)、続いて王将戦が創設されるまでは名人が名実ともに将棋界の頂点であった。

三冠時代になってからは木村、塚田に大山康晴十五世名人、升田幸三実力制第四代名人がタイトルを争う。ただし木村は2度目の名人失冠後、異例の早さで引退しており、その後は三強時代となった。
 
最初に三冠独占を成し遂げたのは升田だった。王将、九段を持ちながら1957年には名人も奪取し三冠。その少し前の王将戦では香落ちで大山を破るなど、まさに絶頂期と言える。
 
圧倒的な強さを誇った升田だがその天下は長く続かず、大山が次々とタイトルを奪う。王将、九段と奪還し、1959年には名人も奪い返し三冠。以降も升田とのタイトル戦は多かったが、大山が全勝している。
 
その後の大山は約10年にわたって無敵時代を築き、新たに創設された王位戦、棋聖戦も初代王者に輝き、難なく五冠独占を達成。稀にタイトルを奪われることはあっても、翌期には挑戦者として現れてタイトルを奪い返していた。

大山時代に陰りが見えたのは、1970年前後に中原誠十六世名人の台頭が始まってからだった。中原は次々と大山からタイトルを奪い、50歳直前の大山を無冠に追い込みついに中原時代へと移り変わった。もっとも大山はここからも強く、タイトルも奪い返すなど、69歳でA級のまま亡くなるまで活躍した。

中原時代が始まってから棋王戦が創設されて六冠時代に。棋王を除く五冠を保持した中原は六冠制覇を懸けて棋王戦五番勝負に臨むが、敗れて全冠制覇は失敗している。なお、この時はね返したのは、ひふみんこと加藤一二三九段である。絶頂期の中原をストレートで跳ね返したのだから、いかにすごい棋士であったかがお分かりだろう。この後は中原に全冠制覇のチャンスはなかった。しばらく後に王座戦が一般棋戦からタイトル戦へと格上げされ、七冠時代に突入。

時代は昭和から平成へと移り、新時代の覇者として現れたのが羽生善治九段だ。若くしてタイトルを次々と奪取していき、1994年度の王将戦に六冠を保持して臨む。しかし谷川浩司十七世名人にフルセットの激闘の末に跳ね返され、夢は潰えたかに見えたがここからが凄い。

すべてのタイトルを防衛し、翌95年度の王将戦で再び挑戦者に名乗りをあげたのだ。もはや谷川には勢いは止められず、この時はストレートで羽生が勝利し七冠の偉業を達成。

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放送情報

第71期 ALSOK杯王将戦 七番勝負 第1局 渡辺 明王将 vs 藤井聡太竜王
放送日時:6月25日(日)16:00~
放送チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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