藤井聡太を始め、新世代の台頭がめざましい将棋界!それを象徴するタイトル戦の年齢差の記録について紹介

⒞囲碁・将棋チャンネル

第1位は1990年の第15期棋王戦五番勝負だ。26歳の南芳一棋王に66歳の大山康晴十五世名人が挑戦したシリーズで、年齢差は実に40歳。昭和の大巨人、大山は年齢を重ねてもタイトル戦に出続けていたが、これが最後のタイトル戦だった。年齢差と同時に、史上最年長のタイトル挑戦記録としても残っている。結果は南が3連勝で防衛となった。

ちなみに4位の記録は1994年の第52期名人戦七番勝負で、米長邦雄名人に羽生善治四冠が挑戦したシリーズ。米長は50歳、羽生は23歳だった。近年第2位、第3位の記録が生まれるまでは長年2位として残っていた。なお、前年の米長は史上最年長で名人を獲得していた。結果は4勝2敗で羽生が奪取。

結果はいずれも若い方が勝利しているとはいえ、このように防衛、挑戦側のどちらにしてもベテランの奮闘が必須だ。近年の記録は、藤井が若い段階からタイトル戦の常連になった影響も大きい。ただ、当面の間は記録を更新するには藤井に対し、羽生よりも年上の棋士が挑戦するしかないため、しばらく新しい記録が生まれる可能性は低いだろう。なお、現役棋士だと谷川浩司十七世名人が藤井とはちょうど40歳差である。

前世代のトップ対、新世代のトップという構図ばかりであり、1位が大山、2位が羽生絡みであることを考えると、果たして30年以上後の藤井はどうなっているだろうか。

文=渡部壮大

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放送情報【スカパー!】

(将棋)[生] 第73期 ALSOK杯王将戦 挑戦者決定リーグ戦 羽生善治九段 vs 豊島将之九段
放送日時: 2023年10月23日(月) 13:00~
チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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