佐藤天彦銀河が得意の戦法「角換わり」を解説!オフショットでは優雅な姿を披露

クラシック音楽や中世ヨーロッパをほうふつとさせるファッションをこよなく愛し、「貴族」の愛称で知られる個性派棋士・佐藤天彦銀河。将棋界の最高峰である「名人」を第74期から第76期にわたって3連覇中で、内2期は羽生善治九段を破って優勝するなど、人気と実力を兼ね備えた棋士でもある。

昨年は囲碁・将棋チャンネル主催のテレビ棋戦「銀河戦」でも初優勝を飾り、早指しでも強いところを見せた。棋風は居飛車(飛車を初期位置の右側に据えて戦う)の受け将棋で、じっくりとした戦いを好む本格派。4月からは豊島将之二冠を挑戦者に迎え、防衛戦「第77期名人戦七番勝負」が始まる。

「名人」を奪取した原動力は、先手では角換わり(互いに角を取り合う戦法)、後手では横歩取り(▲3四飛で歩を取らせるところから始まる戦法)で高い勝率を上げたことだ。4月4日(木)に囲碁・将棋チャンネルで放送がスタートする「佐藤天彦の将棋講座」では、優しくも分かりやすい語り口で解説者としても人気が高い佐藤銀河が、「美しき角換わり」と題して全26回にわたって、得意戦法でもある角換わりを解説する。

居飛車党にとっては避けて通れない角換わりだが、一般的には難解なイメージを持たれやすい。数年前には先手が堅陣(従来からある▲5八金・2八飛型)で先攻し、後手が専守防衛か攻め合いを選ぶかに分かれていたが、数年前に将棋ソフトの影響でバランスの良い陣形でも戦えることが見直された。それからは先手も後手もバランスの良い陣形(▲4八金・2九飛型、△6二金・8一飛型)を目指すようになり、定跡の勢力図が一気に塗り替えられた。玉の位置もそれまでは8八、もしくは7九が良いとされてきたが、金の位置が変わってからは、必ずしも入城(敵陣3段以内に入ること)するというわけではなくなった。

また、同時に相矢倉(互いに自陣で王を金や銀などで囲んで守る形)の将棋や横歩取りの将棋が減り始めたこともあり、角換わりの将棋そのものが激増し、自然と定跡の進化も早くなった。現在は相居飛車の主戦場は角換わりとなっており、その進化の早さにはついていくのが大変なファンも多いことだろう。今回の講座は、その遅れを取り戻すチャンスであり、この講座でしっかり勉強すれば定跡への理解が深まるはずだ。「名人」も保持する佐藤銀河の最新型の解説を、たっぷり堪能できる貴重な機会は見逃せない。初回は「▲5八金型と▲4八金型の比較」を丁寧に解説。また、番組最後の「本日のオフショット」での佐藤銀河の優雅な姿にも注目だ。

文=渡部壮大



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放送情報

佐藤天彦の将棋講座「美しき角換わり」
放送日時:2019年4月4日(木)21:45~
※毎週(木)(土)21:45~ほか
チャンネル:囲碁・将棋チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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