高橋みなみから横山由依、そして向井地美音へ AKB48は転換期をどう乗り越えるのか

『存在する理由 DOCUMENTARY of AKB48』は、2016年7月に公開されたAKB48のドキュメンタリー映画シリーズ第5弾。「AKB48は、なぜ10年続いたのか? AKB48は、あと10年続くのか?」という公開当時のキャッチフレーズ通り、この時、AKB48は誕生から10年という大きな節目を迎えていた。この映画が撮影され公開された時期は、今振り返ってみても、AKB48だけでなく姉妹グループも含めて、大きな転換期だったと言えるだろう。総監督としてAKB48だけでなくグループ全体を引っ張ってきた高橋みなみの卒業が決まり、9期生の横山由依を新たな総監督に任命。総監督という大役を担う横山のプレッシャーは計り知れないものがあったはずだが、彼女の先輩メンバーや後輩メンバーたちも、この機にそれぞれが思うところがあったようだ。

渡辺麻友

(C)2016「DOCUMENTARY of AKB48」製作委員会

島崎遥香

(C)2016「DOCUMENTARY of AKB48」製作委員会

選抜総選挙で上位を争う渡辺麻友と柏木由紀、島崎遥香も決して安泰ではなかった。2015年の総選挙で1位となった指原莉乃率いるHKT48の台頭。国内5番目のグループとして新潟に誕生したNGT48という新勢力。AKB48の中でも"三銃士"と呼ばれて注目された14期生の西野未姫、小嶋真子、岡田奈々は世代交代の象徴となっていた。さらに15期にも期待のルーキー的存在として大和田南那と向井地美音がその個性を発揮し始めていた。

岡田奈々

(C)2016「DOCUMENTARY of AKB48」製作委員会

大和田南那

(C)2016「DOCUMENTARY of AKB48」製作委員会

ドキュメンタリー第4弾の「DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?」(2014年7月公開)では大島優子の卒業を軸に描かれていたが、本作はいろんな角度からAKB48グループを捉えているのが大きな特徴。新天地を求めて国内から飛び出し、JKT48で花を咲かせた仲川遥香と近野莉菜の姿や、活動期間はわずか10ヶ月ながらAKB48に新しい風を起こして"スーパー研究生"と呼ばれた光宗薫の卒業後の姿、焼肉店という新事業で才能を発揮している内田眞由美などにもスポットが当てられている。

写真左から 近野莉菜、仲川遥香

(C)2016「DOCUMENTARY of AKB48」製作委員会

内田眞由美

(C)2016「DOCUMENTARY of AKB48」製作委員会

昨年、横山由依から次期総監督として向井地美音が任命され、2019年4月1日から、向井地総監督の新体制へ移行することとなった。2ndシングル「風を待つ」が好調で、船上劇場も完成間近なSTU48という新勢力の活躍も含め、AKB48グループ全体がまた大きな転換期を迎えている今のタイミングだからこそ、この作品で3年前の新体制移行と世代交代、グループのあり方などを重ねて観てみても面白いかもしれない。

向井地美音

(C)2016「DOCUMENTARY of AKB48」製作委員会

文=田中隆信

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放送情報

存在する理由 DOCUMENTARY of AKB48
放送日時:2019年4月7日(日)18:00~
チャンネル:ファミリー劇場

※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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