――演じる上で大切にしたいところは?
「スワローがなぜこの男をそんなにも信じたのかというところは説得力がないとお客さんも引っ掛かってしまうと思うので、そこを白井さんや春馬さんと綿密に話し合いながら作っていけたらと思います。その上で、心の移り変わりをしっかり表現していけたらと思っています」
――三浦さんの印象は?
「何度かお会いしているのですが、初めてお姿を拝見したのが『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』(2019年1月)を観に来てくださっていて、演出で客席におりたときにお見かけしたんですけど、すっごくにこにこして観てらっしゃって、『本当に舞台が好きで、心から楽しむ方なんだな』と思いました」
――舞台上での三浦さんはいかがですか?
「『キンキーブーツ』(2019年4月)では、逆に私が客席で観る側として行かせていただいたんですけど、もうとても輝いていて!存在感が抜群で歌も芝居も素晴らしくて、『楽屋挨拶してもいいのか?』と恐れ多くなっていたのですが、すごいウェルカムオーラで迎えてくださって、『(今作について)一緒に頑張ろう!』って言ってくださったので、本当に心強く思っています」
――乃木坂46での活動と舞台での活動との切り替えはどのようにされているのですか?
「現場にいるそれぞれの仲間に会えば自然に切り替わるかもしれないです。メンバーと話せばすっと乃木坂46の色に戻るし、舞台の現場に行ったら『あ、アイドルだったんだね』って言われることも多くて...(苦笑)。だから、仲間に助けられているという感じですね」
――歌い方に関しては?
「歌い方に関しては、意識していなくても自然と(役を)研究していて変わっているみたいで、1つの現場が終わって次の現場に行くと『前の現場の役の歌い方になってるね』って言われることがありますね。結構、軌道修正することは多いです。一方で、乃木坂46の時は役ではなく自分として歌うので、けっこう歌い方は自由なんです。だから、ライブの時期によって歌い方が違うかもしれません。『モーツァルト!』(2018年5月)のコンスタンツェをやっていた時は低く重たい感じの歌声になっていたり、すごく裏声を使うような役をやっていると上の方を使った響きになっていることもありますね。そんな中で、劇場だとお客さんは集中して観るのに対し、ライブだとお客さんが声を発したりペンライトを振ったりしてくださるので、(乃木坂46の活動に)帰って来ると改めて新鮮に思えたりします」
――最後にファンの方にメッセージをお願いします!
「アンドリュー・ロイド=ウェバーさんの楽曲が良いのは間違いないですし、歌に関しては出演者の皆さんが素敵な方ばかりなので、そこにどうメッセージ性や皆さんの心に引っ掛かるものを伝えられるかということを私たちも探りながら作っていければと思っていますので、皆さんも楽しみにしていただけたらと思います!」
文=原田健 撮影=中川容邦
ヘアメイク=吉田真佐実 スタイリスト=鬼束香奈子
舞台情報
ミュージカル「ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド ~汚れなき瞳~」
2020年3月7日(土)~3月29日(日)
東京・日生劇場
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