Saucy Dog、WurtS、帝国喫茶で幕を開けた「フレシャ」、客席との一体感で熱狂のライブに！

1996年より開催されている野外音楽フェスティバル「SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER」(以下「ラブシャ」)チームが立ち上げた新たなライブ企画「SPACE SHOWER FRESH LOVE SHOWER 2024」が、1月16日に東京ガーデンシアターにて開催された。今年で28回目を迎える夏の「SWEET LOVE SHOWER」を"甘くて成熟したフルーツ"と例えるなら、「FRESH LOVE SHOWER」はその名の通り、「"新鮮さ"や"瑞々しさ"が感じられるように...」、そんな思いで名付けられたという。今回は同イベントの模様をレポートする。

記念すべき第1回目の出演者は、2017年のオープニングアクトからラブシャに連続出演しているSaucy Dog、そして、昨年ラブシャ初出演のWurtSの2組。また、オープニングアクトとして若手バンド・帝国喫茶も参加した。

帝国喫茶によるオープニングアクトでイベントはスタート。「スペースシャワー列伝JAPAN TOUR2023」にも出演した帝国喫茶は、どこか懐かしいストレートなサウンドが魅力のラブソングを立て続けに披露。熱のこもった演奏に会場から声援が送られた。1月17日にリリースされたばかりの、モータウンビートや渋谷系を彷彿とさせる新曲「東京駅」に続き、杉浦(Vo＆Gt)の伸びやかな声が際立ちライブでも人気が高い楽曲｢君が月｣や、パワフルなビートが印象的な「ガソリンタンク」、杉浦祐輝(Gt/Vo)がヴォーカルに専念しての熱いパフォーマンスが胸を打つ「春風往来」など、フレッシュでパワフルなロックンロールで会場をしっかり温めた彼らに、客席から大きな拍手が送られた。

続いて、バンドメンバーとおなじみのウサギと共にステージに現れたのは、2021年から本格始動した21世紀生まれのアーティスト・WurtS。ギターをかき鳴らして「BORDER」「ふたり計画」「僕の個人主義」と、スタイリッシュなポップナンバーを連発。アコースティックギターに持ち替えての「BACK」では、逆光の夕焼けを思わせる照明の中、スケールの大きなロッカバラードを聴かせた。

クール＆ポップなEDM「SPACESHIP」「SWAM」では会場をダンスフロアへ変貌させるなど、ジャンルに囚われない自由でフレッシュなサウンドを披露。MCでは、第1回目出演者の特権として、「FRESH LOVE SHOWER」の略称を「フレシャ」と命名した。最後はWurtSのスマッシュヒット曲「分かってないよ」で観客とハンドクラップやシンガロングで盛り上がった。

そしてトリを務めるSaucy Dogは、大歓声と拍手で迎えられる中、ステージに登場。石原慎也(Vo/Gt)の圧倒的なヴォーカルが響き渡るロッカバラード「東京」「BLUE」で観客のハートを大きく揺さぶってから、本イベントに先駆けてYouTubeで公開された石原とWurtSへのインタビュー動画内で、WurtSがお気に入りの楽曲だと明かした「シーグラス」を「WurtSへ」と呼び掛けてから披露。客席から沸き上がるハンドクラップは、続く「雀ノ欠伸」でも圧巻で、ファンとSaucy Dogの絆を感じさせた。

MCでは、Dr/Choのせとゆいかが「SPACE SHOWER FRESH LOVE SHOWER」が"フレッシュなアーティストを応援しよう"という企画だということを紹介してから「"フレッシュ"に入れてもらえたよ！」と笑顔を浮かべると、会場から大きな拍手が沸いた。そして、ヒットソング「シンデレラボーイ」を披露し、続いて演奏された疾走感溢れるロックナンバー「雷に打たれて」では、ハンドクラップとシンガロングで会場と一体に。続けて「夢見るスーパーマン」「ゴーストバスター」でもパワフルなサウンドで会場を魅了した。

エモーショナルな石原の歌声が響く「怪物たちよ」に続き、ラストソング「優しさに溢れた世界で」は、曲名をコールした直後から会場に響くハンドクラップに、石原が「最高じゃん」と笑顔を浮かべた。

客席からの歌声が楽曲の魅力をさらに輝かせるという、奇跡のようなライブが繰り広げられた、フレッシュなアーティストたちによるライブ企画は、大成功のうちに幕を下ろした。

取材・文＝中村実香

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