この日セットは特別仕様。大きなシャンデリアに、飾られている不破のセルフィー、多数の紫色で彩られたステージは不破の言う通り正しく「ゴージャス」だ。そんなステージは再現不可能かもしれない。だからこそ、ファンたちに「忘れないでください、今日を!」と不破が力強く告げる。
スタンドマイクを取り出して、「チルい曲」とし演奏されたのは「フライデーナイト」。会場が深夜のホストクラブから、深夜になる前のバーのような少し落ち着いた雰囲気に早変わり。不破の声が夜を塗り替えていく。曲が終わり一転、「ド屑」を歌う不破はもう金曜日の夜にみた優しい姿ではなく、女性を虜にする屑の姿に。このギャップにファンたちは更に虜になっていく。だが不破の沼は深い。続く「愛して愛して愛して」は逆に女性目線のような曲。感情をのせて歌う不破の姿はなるほど、だからこそ屑をも歌で表現できるのだと納得するほど、感情がこちらにダイレクトに伝わってくる。直後にアップになる顔のつり目がこれまた色っぽい。
バンドメンバーの紹介を挟むと、不破はファンたちをネオンライトの下ではなく明るい世界へと連れ出すような曲、「HONEY」と「栞」を歌い上げる。珍しいカバー曲に会場からは大きな歓声が。またギターを弾いていた不破が2曲終えた直後にピックを投げると、実際のピックがクローズアップされる演出に不破が実在するのだということを生で感じることが出来た。
ライブはまだまだ続く。「人マニア」ではダンサーたちが旗を持ち登場。この旗はホログラムのように色が変化していくもので、不破の歌声に華を添えていく。この旗のように変化する不破の魅了は次の「エンデバー」でも存分に発揮され、今までの高い声と相対するかのようなデスボイスが響き渡る。しかし、直後の「Same as you are」では英語の歌詞をクリーンに巧みに歌い上げ、正に千変万化だ。
ダンサー紹介では、ダンサーたちがアクロバティックを次々と披露しファンたちを盛り上げる。が、このライブで踊るのはダンサーだけではない。はじまった「黄昏ラビリンス」では不破も激しいダンスを披露し会場の一体感を更に上げていく。途切れることなく紡がれる「4Count」もライブならではのダンスを交えた歌唱だったが、安定した歌声を披露した。
最後の曲の前には、この環境でライブできることへの感謝とファンへの感謝を「本当にありがとう」と胸に手を当てうやうやしく告げる。しんみりした雰囲気になるかと思いきや、流れだした「一旦ステイTONIGHT」で盛り上がりは最高潮へ。実際のシャンパンが用意され、不破とファン(のサイリウム)とで乾杯をしステージは幕を閉じた。
配信情報
不破湊 1st LIVE ”Cheers with you”
タイムシフト視聴期限:2024年12月22日(日) 23:59
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