華やかなブラスに、軽快に韻を踏む歌詞。「上がってんの?下がってんの?」との親し気なメッセージが印象的なヒップホップの名曲と言えば「マルシェ」だ。2002年にリリースされ、大ヒットとなったこの曲を生み出した「KICK THE CAN CREW(以下、キック)」が、武道館に帰ってくる。
キックの武道館ワンマンライブは実に16年ぶり。彼らを知らない人、またライブを待ちわびる人のために、キックの軌跡をおさらいすることにしよう。
キックは3人の実力派MCが集まったヒップホップグループ
キックはMCU、KREVA、LITTLEの3人のMCで構成されたヒップホップグループ。元々は個々で活動していて、実力も知名度も高かった。ユニットを結成したのは1997年、初めて共演した楽曲「カンケリ」で意気投合したのがきっかけだったという。グループ名も、この「カンケリ」が由来となっている。
2001年5月にはシングル「スーパーオリジナル」でメジャーデビュー。そして同年に「イツナロウバ」、「クリスマス・イブRap」、翌2002年に「マルシェ」と立て続けにヒットを飛ばす。2002年には「マルシェ」で第53回NHK紅白歌合戦に出場を果たした。
ラップブームを牽引したキックだが、人気絶頂の2004年、突如として活動休止を発表。
結成20周年を機に、本格的に活動を再開!
活動休止後も、3人はソロで活動を続けた。著名アーティストとのコラボ等はもちろん、アルバムも発売している。
LITTLEは、DJ FUMIYA(RIPSLYME)やトータス松本らとコラボした自身2枚目のアルバム『LIFE』を2005年にリリース。KREVAも2006年に2枚目のアルバム『愛・自分博』を発売、オリコン・アルバムチャートで、ヒップホップソロアーティストとして史上初の初登場1位となった。MCUも2005年、2007年、2009年にそれぞれソロアルバムをリリースしている。
ソロでも輝かしい軌跡を残している3人だが、共演の機会もあった。2014年の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」にはKICK THE CAN CREWの名で出演、3人そろってステージに立っている。
そんな彼らの転機となったのは、2017年。キック結成20年を機に活動を再開し、14年ぶりとなるニューアルバム『KICK!』を発売した。同アルバムはオリコンのアルバムチャートで3位を記録。この順位からも、みんなキックの復帰を待っていた!と言っても何の問題もないだろう。同年12月には全国ライブツアーも行った。
そして2018年9月1日(土)、キックは16年ぶりとなる武道館ワンマンライブを開催する。ライブの模様はBSスカパー!で、生放送されることが決定した。開催にあたり、キックからコメントが届いている。
「一回限りの現地集合武道館ワンマン。会場はもちろん画面越しでも絶対に伝わるそんな熱いLIVEにします!是非観てください!」
時を経てさらに磨きのかかった彼らの音、ライブパフォーマンスを心ゆくまで味わおう!
文=堀慎二郎
放送情報
KICK THE CAN CREW 「現地集合~武道館ワンマンライブ~」
放送日時:2018年9月1日(土) 18:00~
チャンネル:BSスカパー!
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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