インディーズでありながら日本武道館での単独ワンマンを成功させた実績が物語るように、MY FIRST STORYは反骨精神を剥き出しにして自分たちの道を切り拓いてきたロックバンドだ。その武道館のステージではボーカルHiroが「5年後、2021年、東京ドームで俺らがナンバーワンだってことを証明してみせる!」と宣言したことでも大きな話題になった。「オリコン1位」と「東京ドームでのワンマンライブ」。それはマイファスが結成当初から掲げている目標でもある。サザンオールスターズやMr.Children、JUDY AND MARY、L'Arc~en~Ciel、GLAY、B'z、THE YELLOW MONKEY、BOØWY、そして、Hiroの実兄Takaがボーカルを務めるONE OK ROCK。東京ドームの単独公演を成功させた日本のロックバンドと言えば、ほんの一握り。時代を象徴する存在にまで上り詰めたバンドだけが、そのステージに立つことができる。そういう場所に立つことを、あえて「期限付き」で公言することで自らを追い込む。それがMY FIRST STORYというバンドの戦い方だ。
トヨタ自動車のCMソング「With You」でさらにファン層を拡大
マイファスの結成は2011年。Hiroを中心に、Nob(Ba)、Teru(Gt)、Sho(Gt)、Masack(Dr)による5人組バンドとして始まった。2016年にMasackが脱退すると、Kid'z(Dr)が加入。現在、Shoは活動休止中だが、「いつか必ず5人で活動したい」という想いは、ことあるごとにメンバーが明言している。ライブハウスを主戦場にしながらも、2015年には専門学校HALのCMソングに「ALONE」が抜擢されたほか、昨年末はトヨタ自動車のCMソングとして「With You」が起用されるなど、いま、その存在はライブハウスだけでなく、より広い層へと広がりを見せている。
ハイレベルな演奏技術を持ったメンバーが繰り出す激しくも美しいラウドなロックサウンド、Hiroが圧巻の歌唱力で紡ぐ刹那的なメロディと血の通った言葉。荒々しいシャウトを挟みながら、孤独、あるいは燃え上がる闘争心、求め続ける愛をテーマにした楽曲は、バンドが歩いてきたストーリーとも重なって胸を打つ。
BiSHのアイナ・ジ・エンドとのコラボレーショも!
WOWOWライブでは、そんなMY FIRST STORYが1月11日、12日の2日間にわたり、バンド最大規模のキャパとなる横浜アリーナで開催した「S・S・S TOUR FINAL at Yokohama Arena」の模様が放送される。昨年10月にリリースした5thアルバム『S・S・S』を引っ提げたライブハウス&ホールツアーのファイナルを飾った2日間は、曲のかぶりがなく、まったく異なるセットリストで構成された。
「不可逆リプレイス」や「虚言NEUROSE」といった彼らのライブには欠かせない楽曲たちが、華やかなレーザーや炎で彩られ、ステージ床にLED映像を映し出すダイナミックな演出のなかで届けられるステージは圧巻。中盤のアコースティックコーナーでは、激情を叩きつける熱いロックバンドとしての一面だけでなく、穏やかに想いを伝えていく繊細なバンドの魅力も感じることができるはずだ。また、1日目にはBiSHのアイナ・ジ・エンドとの男女ツインボーカルによる「2 FACE」で貴重なコラボレーションも実現。常に果敢なチャレンジを続けるMY FIRST STORYの7年間が凝縮された、2019年時点の集大成とも言えるライブをぜひ目撃してほしい。
文=秦理絵
放送情報
日曜スーパーライブ MY FIRST STORY S・S・S TOUR FINAL at Yokohama Arena
DAY-1
放送日時:2019年3月31日(日)21:00~
DAY-2
放送日時:2019年4月14日(日)21:30~
チャンネル:WOWOWライブ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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