ラジオDJ・赤坂泰彦が語る「ビートルズは音楽界の義務教育かもしれない」

ラジオDJとしてアーティストや楽曲の魅力を伝え続けている赤坂泰彦に、ザ・ビートルズとマイケル・ジャクソンの2大スターについて語ってもらった。

■ビートルズは演奏力が高く実験的な曲も多い

「ビートルズは音楽界の〝義務教育〟かもしれない」と言う赤坂泰彦。その理由を聞いてみると。

「ビートルズは聴く世代を限定していません。どこかで待ち伏せしていて、必ず出会ってしまう。'60年代にラジオから曲が流れたのを体感したお父さんもいらっしゃると思いますし、10代の場合、ビートルズがいない世界を描いた10月公開の映画『イエスタデイ』が入り口になるかもしれない。若い人から『この曲もビートルズだったんだ』とよく聞きますが、それぐらい彼らの楽曲は世の中に浸透していて、今も延々と愛され続けているんです」

ビートルズの楽曲を普段から耳にする機会は多いが、演奏している姿は見たことがないという人も多いのではないかと分析。

「初期はライブで自演できる曲を作っていたけれど、途中から、テープを逆回転させたり、ライブで演奏できないような実験的な曲が増え、ライブ活動を休止しました。デビュー前からハンブルクで1日に5、6ステージ演奏していまして、プロデューサーのジョージ・マーティンも彼らの演奏力の高さを認めています。映像作品を見れば、そういう経緯も分かりますし、彼らの実直な一面も伝わってくると思います」

■マイケル・ジャクソンの曲は動きを意識したものばかり

マイケル・ジャクソンは「スリラー」をはじめ、MVなどの映像でも音楽界に革命を起こした。

「『ウエストサイド物語』のような対立を描いた『今夜はビート・イット』、ある少年が警官に殴り殺された事件を元に書いた『BAD』など、MVと楽曲に込められたメッセージを知ると彼に対しての見方もまた違ってくると思います。フレッド・アステアなどの先代のエンターテイナーたちへの敬意も感じられますね」

「モータウン25周年ライブで初披露したムーンウオーク、体を傾けるゼロ・グラビティも含め、彼の曲は動きを意識して作られたものばかり。オンエアされる番組の『ここを見せたい。見てもらいたい』という編集意図を感じながら見るのもいいと思います。ビートルズもそうですが、ちょっと音量を上げて楽しんでいただきたいですね」

文=田中隆信

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放送情報

ジョン・レノン:愛こそはすべて
放送日時:2019年12月8日(日)13:30~
マイケル・ジャクソン:ロック・スター伝説
放送日時:2019年12月21日(土)11:50~
チャンネル:ミュージック・エア
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。

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