マイケル・ジャクソン、今なお影響を与え続けるキング・オブ・ポップのすごさ

「マイケル・ジャクソン:ストーリー&ソングス」より
「マイケル・ジャクソン:ストーリー&ソングス」より

"キング・オブ・ポップ"と称され、世界中の多くの人たちに愛されていたマイケル・ジャクソンが亡くなったのは2009年6月25日。マイケル・ジャクソンが築いてきた偉業の数々を改めて振り返る。

ジャクソン家の六男だったマイケルは、長男のジャッキー、次男のティト、三男のジャーメイン、四男のマーロンと共に「ジャクソン5」を結成し、1969年10月にシングル「帰ってほしいの」をモータウン・レコードよりリリースし、プロとしてのキャリアをスタート。マイケルがリード・ボーカルを務めたデビュー曲は全米1位となり、翌1970年にリリースした「ABC」「小さな経験(The Love You Save)」「アイル・ビー・ゼア」まで4作連続で1位という偉業を成し遂げ、瞬く間にトップスターに。圧倒的な歌唱力を誇ったマイケルは、グループの活動と並行して1971年にはソロとしてもデビュー。ソロでも才能を発揮した。

「ジャクソンズ:ミュージックラーデン・ライヴ」より

(c) Radio Bremen distributed by Studio Hamburg Enterprises GmbH

その後、ジャクソン5はエピック・レコードに移籍。「ジャクソンズ」を改名し、再スタートを切った。モータウンの社長の娘と結婚していたジャーメインは残留し、末弟のランディをグループに迎えるという変化もあった。

ジャーメインがジャクソンズに戻ってきた1984年に、バトンタッチをするかのようにマイケルはグループを脱退したが、この70年代終盤から80年代前半にかけて、マイケルに大きな変化が訪れていた。1978年に公開されたダイアナ・ロス主演の映画『ウィズ』にマイケルは出演し、音楽プロデューサーのクインシー・ジョーンズと出会う。

クインシーを迎えたアルバム『オフ・ザ・ウォール』を1979年に発表すると、「今夜はドント・ストップ」「ロック・ウィズ・ユー」「オフ・ザ・ウォール」「あの娘が消えた」の4曲がシングルのチャートトップ10入りし、アルバムもビッグヒットを記録。スーパースターとなったマイケルだが、その勢いは止まらない。

再びクインシーと組んで1982年に発表したアルバム『スリラー』は収録されている9曲のうち7曲がシングル化され、その全てがトップ10入りを果たしている。ポール・マカートニーとの共演が話題となった「ガール・イズ・マイン」、エディ・ヴァン・ヘイレンがギターソロを弾いた「今夜はビート・イット」など、ポップスからロック、R&Bといったさまざまなジャンルの音楽を取り入れ、前作以上にバラエティに富んだ内容となったこのアルバムは37週連続でチャート1位となり、全世界で1億枚以上を売り上げ、ギネスブック認定作品となっている。

「マイケル・ジャクソン:最期の一日」より

Provided by Global Telemedia Entertainment, Inc.

時代に合わせてマイケルの表現方法は変化していくが、アルバム『スリラー』がその後の活動の大きな基点となっていることは間違いないだろう。マイケルの歌や楽曲の良さが『スリラー』をモンスターアルバムにした大きな要因ではあるが、もう1つ挙げられるのは"映像"だ。1981年夏にMTVが開局し、音楽と映像がより密接なものとなった。映像によって、マイケルのダンスや動きがより注目され、それがセールスへと繋がっていった。

「ウエスト・サイド・ストーリー」を彷彿とさせるミュージカル風でストーリー性のある「今夜はビート・イット」。軽やかなマイケルのステップに合わせて道のブロックが光る演出が印象的な「ビリー・ジーン」。そして、墓場から蘇ったゾンビたちを従えてダンスをするという画期的な内容で、約14分に及ぶショート・フィルムに仕上げた「スリラー」。マイケルの作品1つ1つが音楽シーンを変え、可能性を広げていった。

以降もマイケルは映像にさまざまなアイデアを投入していく。アルバム『BAD』の表題曲「BAD」は、映画界の巨匠マーティン・スコセッシを監督に起用し、大作となった。ゼロ・グラヴィティ(身体を斜め45度に傾けるパフォーマンス)が見られる「スムース・クリミナル」。アルバム『デンジャラス』収録の「ブラック・オア・ホワイト」では映画『ホーム・アローン』シリーズで人気の俳優マコーレー・カルキンが出演したり、モーフィングという映像技術を取り入れたりして大きな話題に。

1995年に発売した2枚組のアルバム『ヒストリー パスト、プレズント・アンド・フューチャー ブック1』に収録され、シングル化もされた妹ジャネット・ジャクソンとのデュエット曲「スクリーム」のMVは最先端のCG技術が駆使され、製作費が約700万ドルに上り、史上最も費用がかかったMVと言われている。

「マイケル・ジャクソン:ファイナル・ワード」より

Provided by Music Video Distributors, Inc.

2001年に久しぶりのオリジナルアルバム『インヴィンシブル』の発売や、2008年の企画盤『スリラー25周年記念』と生誕50周年記念のベスト盤『キング・オブ・ポップ』のリリースなど話題となったが、2009年3月でのロンドンでの記者会見も忘れられないトピックとなっている。その会見で発表されたのはO2アリーナで最後のツアー『THIS IS IT』を開催するという内容だった。全50公演のチケットが発売からわずか数時間で完売したことにマイケルの人気の高さを改めて感じさせられたが、同年6月25日に急逝し、ツアーは幻となった。そのリハーサル風景は同年10月にドキュメンタリー映画『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』として公開。世界中で大ヒットとなった。

スーパースターらしいエピソードや伝説などは語りきれないぐらい存在しており、今もまだ楽曲や映像を見るたびに新しい何かが発見できる。命日の6月25日はミュージック・エアで多くの関連作品がCS放送される。あの日から11年の年月が経とうとしているが、マイケルの音楽は今も多くの人に聴かれ、影響を与え続けているのは間違いない。

文=田中隆信

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放送情報

ジャクソンズ:ミュージックラーデン・ライヴ
放送日時:2020年6月25日(木)18:00~
マイケル・ジャクソン:ストーリー&ソングス
放送日時:2020年6月25日(木)18:30~
マイケル・ジャクソン:ポップ・プロフィール
放送日時:2020年6月25日(木)19:00~
マイケル・ジャクソン:ロック・スター伝説
放送日時:2020年6月25日(木)19:30~
マイケル・ジャクソン:“キング・オブ・ポップ”の人生1958-2009
放送日時:2020年6月25日(木)19:58~
マイケル・ジャクソン:ファイナル・ワード
放送日時:2020年6月25日(木)21:28~
マイケル・ジャクソン:最期の一日
放送日時:2020年6月25日(木)22:59~
チャンネル:ミュージック・エア
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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