30年経っても色褪せない嫁姑のバトルコメディ、山口智子髙嶋政伸のドタバタドラマ「ダブル・キッチン」

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1993年に放送されたドラマ「ダブル・キッチン」。本作は、二所帯住宅の難しさと、そこに巻き起こるドタバタ騒動を、ホームドラマチックにコミカルに描いたドラマ。当時、ホットな話題であった嫁姑同居を取り上げたトレンディものだったそうだ。

物語は、新婚夫婦を軸に、親や兄弟だけでなくその家に出入りする人たちを巻き込みながら、嫁姑の問題や「理想の家族像」をほのぼのとした笑いと涙で描いていくといったもの。その魅力は幅広い年齢層から見てもおもしろいこと、そして勧善懲悪とせずに全員に良い意味で落ち度のある感じがポイントではないかと感じる。

例えば、このドラマの恒例シーン、毎話の終盤に嫁・都(山口智子)が2階にある自宅でものにあたり、1階に住む姑・真知子(野際陽子)が鼓を打ちながら人知れず文句を言い合っているシーンは、ただの嫁いびりな作品にならず、2人のやり合っている姿がおもしろく、軽いテンションで見られる印象で二世帯住宅でのバトルをフラットに描いているのだ。

1990年代の嫁姑問題は現代に通ずるところあり
1990年代の嫁姑問題は現代に通ずるところあり

この作品で主演を務める山口が演じるのは、若さと体力を武器に奮闘する新婚妻・花岡都。当時には珍しく、雑誌の編集部で働くバリキャリ女子で、姑の花岡真知子(野際)には「職業婦人」と嫌味たっぷりに言われるも、どうにか二世帯住宅で暮らす中で、真知子に歩み寄ろうとする姿が印象的だ。

この作品の数年後に「王様のレストラン」や「ロングバケーション」などの社会現象となったドラマ作品への出演が続いた山口。当時、描かれていた女性像をあえて覆す、パワフルで前向きな姿がどの作品においても山口の魅力ではあるが、その礎を築いた作品の一つである。

しかし、決して真知子の言いなりにはならないのも都の良いところ。「ダメな嫁」と言われたりすると、その場ではニコニコとやり過ごすが、後日、夫の忍(髙嶋政伸)と共にお酒を飲み交わしながら「負けないわよ!」とメラメラと反骨精神をむき出しにするところがなんとも素敵。

決して「90年代だから」と思わせず、今現在放送されたとしても共感するような点が多く散りばめられているのは、山口演じる都のキャラクター像ゆえだと思う。

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