2020年5月16日に三回忌を迎える西城秀樹。1970年代に郷ひろみ、野口五郎とともに「新御三家」として人気が大ブレイク、ルックスのみならず、その歌唱力やアグレッシブなパフォーマンス、ライブのド派手な演出で、それまでの"アイドル"の常識を塗り替えた西城秀樹。彼の魅力は今なお続いており、「ザ・スター 西城秀樹 ~人生の四季~ 2020年特別編」が5月29日(金)よりフジテレビTWOで放送される。
■セクシー、ワイルド、爽やかさを兼ね備えたスター
1972年3月にデビューを飾った西城秀樹のキャッチフレーズは"ワイルドな17才"。広島で生まれ育ったヒデキは音楽好きの家族の影響で子どもの頃から洋楽を聴き、小学生のときにはすでに兄とロックバンドを結成していた。と同時に柔道や水泳を習うなどスポーツ万能。このルーツは西城秀樹というスターを語る上で欠かせないものだ。
数々の大ヒット曲を飛ばしたのちに代表曲となった「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」(1979年)はアメリカのグループ、ヴィレッジ・ピープルのカバーだが、デビュー当初から洋楽のヒット曲をカバーし、ライブでもローリング・ストーンズなどの曲を歌い、そのカッコよさにしびれるファンが続出した。
胸元がはだけたセクシーでキラキラな衣装も180センチ超えの長身と鍛え抜かれた身体能力を活かしたアグレッシブなパフォーマンスも当時の日本のアイドルシーンでは規格外。1974年には日本初のスタジアムワンマンライブを実現させ、欧米並みのド派手な演出でファンの度肝を抜いた。
さまざまな意味でパイオニアでありながら、雲の上の存在ではなく、老若男女から愛されたのは親しみやすく明るいキャラと爽やかな笑顔のイメージがずっと変わらなかったからなのかもしれない。
■西城秀樹のボーカル力が一発でわかるバラード
日本レコード大賞で何度も歌唱賞に輝いている西城秀樹。コール&レスポンスが話題となった「情熱の嵐」や「ブーメラン・ストリート」などアップテンポの曲も魅力的だが、"熱唱型"と評された「傷だらけのローラ」やドラマティックな「愛の十字架」などのバラードにはシャウトやダイナミックなパフォーマンスもふくめて惹きつけられずにはいられない。
歴史に名を残したロックシンガーやロックバンドがそうであったようにヒデキはバラードを歌っても"衝動"に近い熱いスピリッツを感じさせるシンガーであった。その姿勢が病に倒れても"生涯歌手"を貫き通した人生へと繋がったことは想像にかたくない。
文=山本弘子
放送情報
ザ・スター 西城秀樹 ~人生の四季~ 2020年特別編
放送日時:2020年5月29日(金)23:30~
チャンネル:フジテレビTWOドラマ・アニメ
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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