渋谷すばるが氣志團万博で見せた音楽へ向き合う姿勢

表現力豊かな歌声で多くの人の心を掴むアーティスト、渋谷すばる。2018年にジャニーズ事務所を退所し、2019年からソロアーティストとしての活動をスタート。ワーナーミュージック・ジャパン内に自身のレーベル「World art」を設立し、2019年10月にデビューアルバム『二歳』をリリースした。収録された12曲は自ら全曲の作詞・作曲を手がけており、表現の自由さや"やりたい音楽"に向けての思いなどがストレートに感じられる作品となっている。

「氣志團万博2020 ~家でYEAH!!~」に出演した渋谷すばる

(c) 上山陽介

アーティストの指針を示す曲としては、『二歳』のオープニングを飾る「ぼくのうた」が挙げられるだろう。上手な歌は歌えないけれど"良い歌"ならば歌える。上手に喋れないけれど、音楽に憧れている。これで生きていきたいと思っている。そんな歌詞があるように、タイトル通り自己紹介的な内容であり、強い意思表明となっている。他にも「なんにもないな」や「生きる」「キミ」など、シンプルな言葉だが、そのシンプルさ故に強く響いてくる。

そこからおよそ1年。2020年11月11日に2ndアルバム『NEED』をリリース。公式サイトの中で発信されたメッセージの中に"こんな今だからこそ、ただただ目の前にある当たり前の日常を大切にしていきたい"という言葉がある通り、コロナ禍の中で、ツラいことも多いけれど、今を受け止めて生きていくという力強い想いが感じられる作品となった。リリースに先駆けて先行配信された「風のうた」はMVも公開されており、バンドメンバーたちと一緒に天気のいい原っぱで歌っている姿が収められている。背景のキレイな自然も相まって、この曲から"希望"が見えてくるようにも感じられる。

(c) Ryuya Amao

そんな渋谷も出演した「氣志團万博2020 〜家でYEAH!!〜」が11月22日(日)にWOWOWライブで放送される。「氣志團万博」は、ロックバンド・氣志團が主宰する音楽イベントで2003年に彼らの地元・千葉県木更津市からスタートした。ロック、ポップス、ヒップホップ、歌謡曲、アイドルなど、ジャンル不問のアーティストが一堂に会するのも氣志團万博の特徴と言える。今年は新型コロナウイルスの影響で開催できるか懸念されたが、氣志團の綾小路 翔は「日本のために役立てることがしたい」「少しでも経費を抑えて、少しでも収益を出して、医療従事者の方々、愛するライブハウス、水害に苦しむ人々に支援を回したい」という思いで、無観客での開催を決意。渋谷もその思いに賛同して参加した。

(c) 上山陽介

渋谷はブルースハープを吹き、そのまま「たかぶる」へ。真っ直ぐな歌声、強い思いは配信を通してでも多くの人たちに届いただろう。「風のうた」「素晴らしい世界に」と最新アルバムに収録される楽曲もいち早く披露。新曲多めのセットリストからも、前へ前へと気持ちが進んでいることがわかる。

アーティストとして音楽に真剣に向きあっている姿、音楽を思い切り楽しんでいる姿、その両方がステージ上からもしっかりと感じられる。アルバム収録内の楽曲もチェックしつつ、氣志團万博でのパフォーマンスを楽しんでもらいたい。

(c) 上山陽介

文=田中隆信

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放送情報

氣志團万博2020 ~家でYEAH!!~ 前編
放送日時:2020年11月22日(日)16:00~
氣志團万博2020 ~家でYEAH!!~ 後編
放送日時:2020年11月22日(日)19:00~
チャンネル:WOWOWライブ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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